「独立映画の祭典」第24回サンダンス映画祭が閉幕、グランプリは?

2008/01/30 18:12 Written by モノメトロ編集部

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この時期に開催される映画賞とは一線を画し、インディペンデント映画にスポットを当てているサンダンス映画祭。最新作「ノーカントリー」が今年の賞レースを独走しているジョエル&イーサン・コーエン兄弟やスティーブン・ソダーバーグ、ジム・ジャームシュなどひとクセある監督たちを世に知らしめたことでも知られるサンダンス映画祭は、世界中の多くの配給会社からも熱い視線を浴びている。そのサンダンス映画祭が今年も1月17日から開催され、27日の閉幕とともに各賞が発表された。グランプリ(審査員大賞)を受賞したのは、コートニー・ハント監督・脚本の「Frozen River」。カナダ国境から米国への不法入国を企む母娘をサスペンスフルに描いた作品だ。

ロバート・レッドフォード主催のサンダンス映画祭も今年で24回目。今回の審査委員長は、1992年に同映画祭で処女作「レザボア・ドッグス」がグランプリにノミネートされたタランティーノ監督が務めた。そのタランティーノ監督も絶賛したというグランプリ受賞作品「Frozen River」は、ハント監督の映画第1作。映画祭上映時点で話題になり、すでにソニー・ピクチャー・クラシックスが北米での配給権を獲得している。

また、観客によって選ばれる観客賞は、ジョナサン・レヴァイン監督の10代の麻薬密売人を主人公にしたコメディ作品「The Wackness」が受賞。ベン・キングズレーやメアリー=ケイト・オルセンらが出演している。

このほか、ドキュメンタリー部門のグランプリはティア・レッシン&カール・ディール監督の「Trouble the Water」、同部門の観客賞はジュシュ・ティッケル監督の「Fields of Fuel」がそれぞれ受賞し、ワールドシネマ・ドキュメンタリー部門ではジェームズ・マーシュ監督の「Man on Wire」が審査員賞と観客賞をダブル受賞した。

[2008年サンダンス映画祭賞結果]
◇アメリカンシネマ・ドラマ部門
グランプリ(審査員大賞) 「Frozen River」(コートニー・ハント監督)
観客賞 「The Wackness」(ジョナサン・レヴァイン監督)
監督賞 ランス・ハマー(「Ballast」)
撮影賞 ロル・クローリー(「Ballast」)

◇アメリカンシネマ・ドキュメンタリー部門
審査員賞 「Trouble the Water」(ティア・レッシン&カール・ディール監督)
観客賞 「Fields of Fuel」(ジョシュ・ティッケル監督)
監督賞 ランス・ハマー(「Ballast」)
撮影賞 フィリップ・ハント&スティーヴン・セブリング(「Patti Smith: Dream of Life」)

脚本賞 アレックス・リヴェラ&デヴィッド・ライカー(「Sleep Dealer」)
編集賞 ジョー・ビニー(「Roman Polaski: Wanted and Desired」)

◇ワールドシネマ・ドラマ部門
審査員賞 「King of Ping Pong」(ヨンズ・ヨンソン監督)
観客賞 「Captain Abu Raed」(アミン・マタルガ監督)
監督賞 アンナ・メリキャン(「Mermaid」)
撮影賞 アスキルド・ヴィク・エドヴァードセン(「King of Ping Pong」)

◇ワールドシネマ・ドキュメンタリー部門
審査員賞 「Man on Wire」(ジェームズ・マーシュ監督)
観客賞 「Man on Wire」(ジェームズ・マーシュ監督)
監督賞 ニノ・キルタゼ(「Village of Fools」)
撮影賞 アル・マサド(「Recycle」)

脚本賞 サミュエル・ベンシェトリ(「I Always Wanted to Be Gangster」)
編集賞 イレーナ・ドル(「The Art Star and the Sudanese Twins」)

◇審査員特別賞
アンサンブルキャスト 「Choke」(クラーク・グレッグ監督)
独立精神 「Anywhere, USA」(チャシー・ヘイニー=ジャーディン監督)
ドキュメンタリー 「Rape in the Congo」(リサ・F・ジャクソン監督)

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