「シアトルズベストコーヒー」が破産、約8割の店舗はすでに閉鎖。

2008/01/17 15:19 Written by コ○助

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「スターバックスコーヒー」の日本上陸をきっかけに、空前の「カフェチェーンブーム」が巻き起こったのは1990年代後半から2000年代初頭のこと。「タリーズコーヒー」や「セガフレード・ザネッティ」「エクセルシオール」など、類似のカフェチェーンが次々と展開をはじめ、街にカフェチェーンがある光景が今ではすっかり当たり前になったなりよね。そうしたブームの勃興期に現れたチェーンのひとつに、「スターバックス」や「タリーズ」と並ぶ人気を呼び、人気スポットに次々と出店をした「シアトルズベストコーヒー」があるなりよ。

「シアトルズベスト」は1999年に東京・渋谷の道玄坂に1号店をオープンさせ、日本に上陸。「スターバックス」や「タリーズ」と同じく、もともとは米国・シアトル発のチェーンであることから、「シアトル系御三家」とひとくくりで語られることも多かったなりよ。

当初、日本での事業は順調に進み、最盛期には北海道から沖縄まで全国70店舗以上を展開。六本木ヒルズ(東京)やユニバーサルシティウォーク(大阪)などの人気スポットや、イオンやサティなどの大型スーパー内、変わったところではAPAホテルや大学(亜細亜大学)、病院、競馬場などにも進出していたなり。

でも、後発のチェーンが続出したことで日本のカフェチェーンは飽和状態となり、「スターバックス」や「タリーズ」に比べるとあまり特徴のなかった「シアトルズベスト」は競争から脱落気味に。近年は話題になる機会も減っていたなりね。それに伴って業績は悪化の一途をたどり、ついには運営会社のWOW Brands Japanが8億円強の負債を抱えて破産。昨年時点で40ほどあった店舗は、近畿圏の9店舗を残してすべて閉鎖してしまったようなり。

ちなみに、破産の予兆とも言える動きが昨年の11月頃からネットでは報告されていたなりよ。「店がサンフランシスココーヒー(※近鉄系のカフェチェーン)に変わっていた」「タンブラーやマグカップが欲しいんだけど、どこも取り扱わなくなっている」「店が閉まっていた」「カップがロゴ入りではなく既製品になっていた」などなど。一時は人気チェーンともてはやされたこともある「シアトルズベスト」だけに、残念な結果なりよ。

カフェチェーンの中には業績が苦しいところも多いと言われているだけに、今後、まだまだ倒産が増えていく可能性はありそう。この過当競争を生き残れるのはどのチェーンなのか、注目しておきたいところなり。

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