「ハッスル祭り」にミルコ出場、ハイキックで対戦相手が危険な状態に。

2008/01/02 14:26 Written by コジマ

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昨年の大晦日に行われた格闘技イベントの中でも、ひときわ異彩を放っていた「大みそかハッスル祭り2007」。高田総統をはじめとするおなじみのメンバーに加え、アニメキャラクターのケロロ軍曹やフードファイターのジャイアント白田、お笑いコンビくりぃむしちゅーの有田哲平らが参加し、大会を大いに盛り上げていたのだ。

その中でも、特に観衆を沸かせたのが、第4ハッスル(試合)の崔領二&Erica(アジャコング) vs. キンターマン(金村キンタロー)&クロダーマン(黒田哲広)戦。この試合は「ダイナマイト・ハードコア・ハッスル・ウェポンマッチ」という各選手が自由に凶器を使用できるルールが採用されており、会場にある巨大パチンコ台で当たりを引き当てると、「スペシャルウェポン」の使用が許されていた。昨年11月に行われた「ハッスル・マニア2007」では、そのスペシャルウェポンとして元K-1王者のマーク・ハント選手が登場したのだ。

当たりを引き当てるには、パチンコ台の回転中、会場の至るところに現れるボタンを押さなければならないのだけど、4回目の回転でグラビアアイドルのほしのあきがボタンを持って登場。崔領二&Erica組が当たりを引き当てると、会場にはデュラン・デュランの「ワイルド・ボーイズ」が流れた。この入場曲に確信を持った観客が騒然とする中で、今回のスペシャルウェポン、PRIDE無差別級王者のミルコ・クロコップ選手が現れたのだ。

リングに上がったミルコ選手は、いきなりクロダーマンにフロントスープレックスを浴びせ、立ち上がったところをローキックで倒すと、返す刀でキンターマンに右ハイキック。崩れるようにダウンしたキンターマンをEricaが押さえ込み、崔領二&Erica組が勝利した。試合後のリング上で、ミルコ選手は「ミナサン、ゲンキデスカ? ドウモアリガト。アンド、ハッピーニューイヤー」と挨拶。放送では見られなかったけど、ハッスルの公式サイトには崔選手とEricaによる漫才のようなやりとりと、ミルコ選手が2008年は素晴らしい闘いを披露すると約束したことが記されている。

こうして「ハッスル祭り」を大いに盛り上げた試合だったけれど、ミルコ選手に右ハイキックを叩き込まれて失神したキンターマンこと金村キンタロー選手が、実は命に関わる危険な状態だったことが明らかになったのだ。

金村選手は「ハッスル祭り」の直後に出場する予定だった「プロレスサミット in KORAKUEN」のリング上で、ミルコ選手のハイキックによって失神し、いびきをかいたまま病院に搬送されたことを語り、涙ながらに欠場することを詫びた。失神していびきをかくというのは格闘技の試合でよく聞く話だけれど、脳出血の症状とされているために万が一も考えられる危険な状態。幸いにも大事には至らなかったものの、医師から24〜48時間は安静にするよう言われ、見舞いに訪れたハッスルの上層部にも「プロレスサミット」の欠場を懇願されたのだとか。金村選手の代わりとして、クロダーマンに扮していた黒田哲広選手が出場した。

華やかな舞台の裏でこんな緊急事態が起こっていたことに驚いたのだけど、エンターテイメント性の強い「ハッスル」も格闘技であることに変わりない。危険を伴うスポーツであることを、改めて認識させられたのだ。また、ミルコ選手がプロレスに慣れていなかった点も、要因の1つに挙げられるのではないだろうか。それにしても、得意でないほうの足(本来は右利きだけど)で軽く蹴ったように見えたのに、これほどの破壊力を持つミルコ選手、やはり恐ろしいのだ。

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