グレート・ムタ選手の参戦や、フードファイターのジャイアント白田選手と川田利明選手の対戦などが注目されている大晦日開催の「年忘れKYORAKUスペシャル 大みそかハッスル祭り2007」。昨日は、12月25日に行われる「KYORAKU presents ハッスル・ハウス〜クリスマスSP 2007」で川田選手vs.白田選手の大食い対決「喰えんのか！2007」の開催が発表されたけど、今度は「ハッスル祭り」の会場であるさいたまスーパーアリーナに、元PRIDE無差別級王者のミルコ・クロコップ選手が来場することが決定したのだ。

1996年にK-1デビューしたミルコ選手は「ターミネーター」の愛称で親しまれながらも、一度も王者になれないまま03年にPRIDEへ移籍。さらにPRIDEのリングでも、エメリヤーエンコ・ヒョードル選手やアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ選手らに王者への道を阻まれていた。しかし、ヒョードル選手が出場しなかった06年のPRIDE無差別級グランプリで優勝し、ようやっと「無冠の帝王」の称号を返上。試合後に流した涙には、多くの人の感動を呼び起こしたのだ。

この年はPRIDEの中継からフジテレビが撤退したことから選手の他団体への移籍が続出し、ミルコ選手も年末に米総合格闘技団体UFCへ参戦した。ところが、今年2月のデビュー戦こそTKO勝利を収めたものの第2、3戦と立て続けに破れ、UFCと契約している残り3戦を終えた後は引退することを表明していたのだ。

UFCで不本意な結果に終わってしまったことについて、ミルコ選手は「2007年は、ミルコ・クロコップにとって一生忘れる事のできない、自分の不甲斐なさを心から呪う一年になってしまいました。大きな契約を前に、心がブクブクと太ったのでしょう。油断という深みに溺れたのです。」とハッスル公式サイトへコメント。こうして落ち込むミルコ選手に対して、ハッスルの「高田モンスター軍」を率いる高田総統が叱咤激励し、ハッスル祭りの会場でファンに挨拶することとなったようなのだ。

ハッスル公式サイトでは「参戦が決定!!」としているのだけど、ミルコ選手のコメントを読むとあくまで「挨拶」だけのようなので、リングに立っても試合に参加するわけではないみたい。しかし、ミルコ選手は「俺はまだ死んではいない！」（ハッスル公式サイトより）とも語っているので、“万が一のこと”も期待しちゃうのだ。

たとえ試合に出場しなくても、ミルコ選手の来日はPRIDE無差別級グランプリ決勝以来となる1年3カ月ぶりのことなので、ファンにとってはうれしいプレゼントになりそう。大晦日には、久しぶりに元気な姿が拝めるのだ。