敗者復活戦からの優勝、サンドウィッチマンが第7代「M-1」王者に。

2007/12/23 22:48 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


若手漫才の日本一を決定する「M-1グランプリ」。優勝をきっかけにブレイクするグループが多く、その注目度は年々上がってきているのだ。第7回となる今年は史上最高となる4239組が予選に参加し、大仁田厚らによる「ファイアーブラザーズ」やアイドルグループAKB48の佐藤夏希と野呂佳代による「なちのん」、小学生兄弟コンビの「まえだまえだ」などが話題となっていたけど、いずれも予選で敗退。決勝進出の常連だった麒麟や、一部で優勝候補と目されていたオリエンタルラジオなども準決勝で姿を消した。

予選を勝ち抜いたのは、キングコング(吉本興業 東京)、ザブングル(ワタナベエンターテインメント)、ダイアン(吉本興業 大阪)、千鳥(吉本興業 大阪)、トータルテンボス(吉本興業 東京)、ハリセンボン(吉本興業 東京)、POISON GIRL BAND(吉本興業 東京)、笑い飯(吉本興業 大阪)の8組。これに敗者復活戦を勝ち抜いた1組が加わわるのだけど、毎日新聞の予想では、過去6回中5回決勝進出を果たしている笑い飯が“本命”、6年ぶりに決勝進出を果たしたキングコングが“対抗”、吉本興業以外から唯一決勝に進出したザブングルと全国的にまだ無名なダイアンが“穴”とされていたのだ。

また、フジテレビの公式サイト「フジテレビZOO」の編集長が自身のブログで「M-1が出来レース化してきた」と記し、ネット上で物議をかもしていた。同編集長は麒麟かオリエンタルラジオの優勝を予想していたようで、両者の予選敗退を受けて「落選組のどちらかが敗者復活でしかも優勝でもしたらそれこそいい作家がいるよね」ともコメントしていたのだ。

さまざまな噂が飛び交う中で12月23日に行われた決勝では、敗者復活戦を勝ち抜きバイクで決勝の会場に駆けつけたサンドウィッチマン(フラットファイヴ)が1位(651点)となり、キングコングが2位(650点)、トータルテンボスが3位(646点)で1回戦を通過。2回戦ではトータルテンボス、キングコング、サンドウィッチマンの順でネタを披露し、島田紳助、松本人志、上沼恵美子、オール巨人の審査員7人中4人から支持を受けて、サンドウィッチマンが史上初となる敗者復活枠から優勝を勝ち取ったのだ。

オール巨人が「なぜ準決勝で敗退したのか分からない」と絶賛したほどのネタを披露したサンドウィッチマンは、今年で結成9年。05年、06年と準決勝どまりだったM-1への出場資格はあと2回だった。伊達みきお(ツッコミ担当)と富澤たけし(ボケ、ネタ作り担当)の2人はまだ同じアパートに住んでいるようで、優勝賞金の1000万円の使い道として富澤たけしが「これでマンションに引っ越せます! 一緒に!」と発言。喜びをかみしめながらも、しっかりと笑いをとっていたのだ。

昨年の覇者であるチュートリアルと比べると決して見栄えの良い2人ではないけれど、今回のM-1で証明されたように漫才の腕はピカイチ。本人たちは決勝の1回戦が終了した時点で「もうネタがないです」と謙遜していたものの、もっともっと見たい気持ちにさせてくれたのだ。来年以降はM-1王者として出演番組が一気増えることが予想され、レベルの高い漫才が見られる機会も多くなりそう。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.