ニンテンドーDS違法コピーでウイルス感染、韓国人ユーザーら抗議。

2007/12/11 23:18 Written by コジマ

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2004年末に発売されて以来、驚異的な人気を誇っている任天堂の「ニンテンドーDS」。上位機種の「ニンテンドーDS Lite」に移行してもその勢いは衰えることなく、今年9月30日現在で計1971万台を売り上げている(任天堂発表「第68期中間報告書」より)。一方で、05年あたりから「マジコン」と呼ばれるツールの違法利用者が増えており、任天堂も頭を抱えているのだ。

“コピー天国”である韓国ではもっと深刻な問題となっていて、ソフトのデータをインターネットからダウンロードし、それをDSに移す「R4」というツール(マジコンの一種)が日本よりも普及しているのだそう。これに対して韓国任天堂は、今年5月に違法ツール販売業者に徹底した法的措置をとることを発表。9月にはソウル中央検察官事務所に違法コピーを流通させているユーザーを捜査するよう求めた。同社は「改善が見られなければこれ以上の措置を講じる」(インサイドより)とかなり強い姿勢を示しており、来年の「Wii」発売に向けて違法対策に本気であることが感じられるのだ。

しかし、こうした対策もうまくいっていないようで、朝鮮日報によると、今年1月に現地で発売されたDS本体の販売台数(80万台)よりもゲームソフトの販売本数(50万本)が下回るという異常な現象が起きているのだとか。韓国のユーザーは違法コピーに対する意識が薄く、発売前のWiiでもすでにソフトの違法コピーが始まっている。ところが最近、違法ダウンロードしたソフトのデータで遊ぶと、DSがウイルスに感染するという“被害”が多数報告されているのだそう。

これは、ネット上にあるDS用ソフトのデータファイルにウイルスが仕込んであるためで、感染したDSは誤作動を起こす。“被害”を受けたユーザーは違法な手段で感染するため訴えることができずにいるのだけど、ネットでは「違法コピーを防止しようとする任天堂の仕業ではないか」という抗議が連日書き込まれているのだとか。例えば、ファイル共有ソフト「Winny」を使ってウイルスに感染し、自分のデータが流出した際に「マイクロソフトのせいだ!」と抗議するようなもので、なんとも身勝手な話なのだ。

もちろん、韓国任天堂は関与を完全に否定。任天堂は日本で流通している「マジコン」に対して、DSが技術的に動作しないような処置を行っているけれど、韓国でも中国でも国を挙げて対処してくれない限り、「Wii」ともども任天堂はこうした違法コピーにこれからも大いに苦労しそうなのだ。

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