伝統ある教会の鐘の音、「うるさすぎる」との苦情で存続の危機。

2007/12/07 10:55 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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イングランドの南西部にあるサマセット州。ここは観光地として有名で、海岸沿いの美しい風景や、英国海軍航空博物館、そして1970年から行われている世界最大規模のロック・フェスティバル「グラストンベリー・フェスティバル」が開催される場所としても知られています。同フェスティバル、今年は「アークティック・モンキーズ」、「キラーズ」、そして「ザ・フー」がヘッドライナーを務めたそう。

もうひとつ、サマセットといえばチェダー・チーズ発祥の地なんだそうです(笑)。

さてこのサマセットにあるチェゾイという町には、古い歴史の教会が建っています。この教会では200年間、毎日欠かさずに時間を知らせるための鐘を鳴らしているのですが、この音は同町の人々にとって生活の一部であり、これからもずっと続いていくであろう「伝統」なのです。

ところがこの伝統が今、存続の危機にさらされているのだとか。なんとこの鐘の音がうるさすぎると、住民の1人から苦情が出てしまったのです。この人物、どうやら最近引っ越してきたばっかりなのですが、鐘の音のせいで睡眠が妨げられると、町役所にクレームを付けちゃったのです……(汗)。役所側としては苦情が出たからには、その音が本当に騒音レベルかどうか調べねばならないそう。しかし本当に騒音と立証されてしまった場合、今後は鐘を鳴らすことが違法になってしまうのです。

以前からこの地に住んでいる人々は。

「ロンドンの『ビッグ・ベン』にあるウエストミンスターに誰かが引っ越して、鐘の音をうるさいと感じても、果たしてクレームをつけるかしら?」

と、理不尽な現状に戸惑いと怒りを隠せません。確かにそりゃ、怒るだろうよ。果たして今後どうなることやら?


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