パソコンで音楽が作れるデスクトップミュージック（DTM）ソフトとしては異例の売り上げとなっている「VOCALOID2 初音ミク」。動画投稿サイト「ニコニコ動画」での再生回数が100万を超える投稿作品まで現れ、その1つで200万回まであとわずかのオリジナル曲「みくみくにしてあげる♪」はカラオケや着うたでの配信が決定、大きなムーブメントとなっている。

同曲から派生した「みっくみく」は「初音ミク」とともに「はてなダイアリーキーワード」として来年版の「現代用語の基礎知識」に収録され、否定的に報道したTBSには抗議が殺到、検索エンジンの画像検索ができなくなるだけでニュースとなり、紅白出演を望む声も聞こえてくるなど、さまざまな話題を振りまいている。発売元のクリプトン・メディア・フューチャーも、予想外の反響にびっくりしているみたいなのだ。

その初音ミクが、2頭身フィギュアとして来年3月に発売されるのだけど、11月26日に「アマゾン」などで予約を開始すると、わずか1日半で1万体以上の予約が殺到しているのだ。グッドスマイルカンパニーの「ねんどろいど」シリーズとして発売されるのだけど、同シリーズはこれまで「デスノート」や「涼宮ハルヒの憂鬱」などのキャラクターをフィギュア化してきたのだけど、今回の「ねんどろいど 初音ミク」はこれらを上回るペースなのだとか。

頭や腕などのパーツを付け替えられることで人気の「ねんどろいど」シリーズ、「ねんどろいど 初音ミク」は3パターンのパーツが用意されており、「みくみくにしてあげる♪」同様、ニコニコ動画での再生回数が100万を超えている「VOCALOID2 初音ミクに『Ievan Polkka』を歌わせてみた」から発生したキャラクター「はちゅねみく」にも変身できるのだ。

アマゾン以外でも予約を受け付けているので、最終的な予約数は予想できない状態なのだそう。狭いユーザー層に楽しまれていたDTMソフトを一般に広めただけでも驚きだったのに、フィギュアにまで影響を及ぼすとは、誰もが予想外のことだったのではないだろうか。12月下旬には第2弾ソフト「鏡音リン」が発売されるけど、来年もボーカロイド人気は続きそうなのだ。