2005年に先発投手から中継ぎ投手に転向したのをきっかけに、ロッテの「勝利の方程式」の一角として大ブレイクを果たした薮田安彦投手。2005年にはオールスターファン投票の中継ぎ投手部門で1位に、2006年はワールド・ベースボール・クラシックの日本代表として優勝に貢献、今季はセットアッパー最高の栄誉である「最優秀中継ぎ投手賞」を獲得するなど、パ・リーグを代表する投手に成長したなりよね。

そんな薮田投手が「（他球団、メジャーを含めて）自分への評価を聞いてみたかった」との理由でFA権を行使したのは今月8日だったなり。ロッテは阪神の最強中継ぎ陣「JFK」にちなみ、薮田投手、藤田宗一投手、小林雅英投手の3人の中継ぎ・抑え投手で「YFK」を結成していたなりが、藤田投手は今オフに戦力外通告を受け（→巨人に入団）、小林雅投手と薮田投手はFA宣言と、もしFAした2投手が他球団に流出すれば「YFK」は完全崩壊することに。そのため、ファンやチームメイトは悲しみに暮れていたなりよ。小林雅投手と薮田投手の2人はロッテ残留の可能性も否定はしていないなりが、ともにメジャー志向が強く、メジャーからの正式オファーが届けば移籍の可能性は濃厚と見られているなりね。

FA選手との交渉が解禁となった14日以降、国内の球団は小林雅投手と薮田投手の獲得に動く気配がなく。まだどこの球団からもオファーが出ていない状態なりが、米FOXスポーツのウェブサイトが、薮田投手がロイヤルズとの契約合意に近づいていると報じたなりよ。

ロイヤルズといえば、今季限りで日本ハムを退団したトレイ・ヒルマン監督が来季から指揮を執る球団。日本ハムの対戦相手として間近でピッチングを見ていた薮田投手はメジャーでも戦力になると、日本での経験をもとに判断した可能性は高いなりよ。薮田投手にとっても、日本のプロ野球選手を熟知しているヒルマン監督のもとでプレーできるとしたら心強いことこの上ないなりよね。

まだ具体的なオファーの内容などの情報はなく、このままロイヤルズに決まるかどうかも分からないなりが、米国メディアが具体的な選手名とチーム名、そして「合意間近」と報じたのは興味深いところ。薮田投手のメジャー移籍は実現するのか、注目しておきたいなり。

◎今オフにメジャーリーグを目指す日本人選手
□…挑戦表明中　◇…オファーあり △…メジャーもOK　○…当確　×…断念
◇薮田安彦投手（34歳）　FA （→ロイヤルズがオファー）
□藪恵壹投手（39歳）　浪人
□野茂英雄投手（39歳）　浪人
□森慎二投手（33歳）　自由契約
□福盛和男投手（31歳）　FA
□桑田真澄投手（39歳）　自由契約
□多田野数人投手（27歳）　自由契約
□大家友和投手（31歳）　自由契約
□黒田博樹投手（32歳）　FA
△小林雅英投手（33歳）　FA
△高津臣吾投手（38歳）　自由契約
△福留孝介外野手（30歳）　FA