日本ハムの金村暁投手を阪神が獲得、交換要員は中村泰広投手。

2007/11/05 23:31 Written by コジマ

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ペナントレース後半で猛追をみせたものの、途中で息切れして3位に終わった今季の阪神。セ・リーグを大いに盛り上げてくれたのは確かながら、ジェフ・ウィリアムズ投手、藤川球児投手、久保田智之投手の「JFK」を酷使していたことから、ファンとしては来季のことを考えると気が気でなかったのだ。その原因となっているのが、打撃陣と先発投手の不調。特に先発は、勝ち頭の下柳剛投手も10勝にとどまり、続くのは中継ぎの久保田投手(9勝)というから、なんとも悲しい限りなのだ。

こうした状況なので、今オフの先発投手の補強にファンの視線が集まっていた。その候補の1人とされていたのが、日本ハムの金村暁投手。今季同投手が権利を得たフリーエージェント(FA)での獲得を目指していたのだ。金村投手は、昨季から不調が続き、今季は5勝6敗、防御率4.73。推定1億8000万円という高年俸も、日本ハムにとって頭の痛い存在となっていた。このことから金村投手は、今季獲得したFA権を行使せず、残留するため大幅な減俸を受け入れることを3日に行われた球団との話し合いで了承したのだ。

FAでの獲得が断たれた阪神は、今度はトレードでの獲得に切り替えることを、11月5日付けの中日新聞などが報じ、その交換要員として浜中治外野手などの名前が挙がっていた。

そして同日、金村投手をトレードで獲得することが電撃的に発表された。その交換要員が中村泰広投手だというから、さらに驚いたのだ。中村泰投手は左腕の少ない阪神にとって貴重な投手で、今季15試合に登板して2勝2敗の成績ながら、中継ぎとして陰でJFKを支えてくれた。スライダーの切れ味は抜群なのだ。しかし、中村泰投手はネームバリューがなく年齢も29歳。実績も釣り合わないことから、なんだか一方的に阪神が有利なトレードのような気がしてしまうのだけど……。

ただ、昨季にトレイ・ヒルマン監督に対して暴言を吐いて厳しい処分を下された経験があるので、もしかしたら球団とうまくいっていなかったのかもしれない。しかし、日本ハム公式サイトでは、「トレードは本意ではない」としながらも球団への感謝を述べ、新天地での活躍を誓っている。一連の流れを見ると金村投手が気の毒に思えてくるけど、決定した以上、先発投手の足りない阪神での大活躍を期待したいのだ。くれぐれも「即FA権行使」なんてことになりませんように。

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