「ニコチンの奴隷では自分に勝てない」ロッテで広がる禁煙の輪。

2007/10/29 23:47 Written by コジマ

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スポーツと喫煙はすごく対照的な感じがするけれど、実際はプロスポーツ選手でも喫煙者は少なくない。サッカー選手の喫煙者としては、天才の名をほしいままにした元オランダ代表のヨハン・クライフが有名だけど、かなり多いのが日本のプロ野球選手。球界最年長投手である横浜の工藤公康投手や阪神の金本知憲外野手をはじめ、数々の選手が愛煙家であることが知られている。

今年の沢村賞を受賞した日本ハムのダルビッシュ有投手もその1人で、未成年での喫煙が問題となったあとに20歳になってから再開し、今年の夏場を前に禁煙したことがスポーツニッポンに紹介されている。さらに、2003年にロッテが三、五、七回に設けていた喫煙タイムを廃止し、千葉マリンスタジアム一塁側ベンチ裏にあった灰皿も撤去したというから、それまでは試合中に喫煙していたこと、そしてプロ野球の慣例であることがうかがえるのだ。

その禁煙先進球団であるロッテ選手で、禁煙の輪が広がっているのだそう。主導しているのは、ボビー・バレンタイン監督。同監督は昨年のシーズンオフに客員教授を務める千葉大での授業で選手に禁煙を奨励したことを明らかにしていたのだけど、これは、千葉マリンスタジアムでファンの喫煙マナーが悪いことを指摘されたためで、選手が禁煙することで他の模範となることを目的としているのだそう。その際に「たばこを吸った瞬間、日本人の美徳である礼儀正しさが損なわれてしまうようだ」と話しているのだ。

監督の願いは選手たちに届いたようで、今季10選手が禁煙に成功し、主力の小林宏之投手らもシーズン終了とともにたばこを断ったのだそう。立花龍司ヘッドコンディショニングコーチは「メジャーで喫煙している選手はあまりいない。ニコチンの奴隷では自分に勝てない」(スポーツニッポンより)としており、チームが一丸となって禁煙に向かっているようなのだ。

しかし、プロ野球ではベンチ裏に灰皿だけでなく食べ物も用意されていたようで、パンチ佐藤がフジテレビ系「ジャンクSPORTS」で語ったところによると、試合中にから揚げを食べて手に付いた油が滑り、エラーした選手もいるのだそう。草野球でも試合中は物を食べないのに、プロの選手が食べていると聞くと、なんだか真剣さに欠けるような印象を受けてしまうのだ。

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