「あなたと、合体したい……」。インパクトの強いメッセージと、かなりの放映頻度で、視聴者の心を鷲づかみにしているSANKYOのパチンコ台「フィーバー創聖のアクエリオン」のCM。多岐川裕美の娘、多岐川華子が出演していることも話題なりが、何よりも話題になっているのはバックにかかっている曲なりよね。軽快なリズムと「♪一万年と二千年前から愛してる〜」のフレーズは頭に残りやすく、気が付くと口ずさんでいた、という「アクエリオン感染者」が続出中なりよ（笑）。

この曲は2005年にテレビ東京系の深夜枠で放送されたアニメ「創聖のアクエリオン」の主題歌。「創聖のアクエリオン」は、1980年代に一世を風靡したアニメ「超時空要塞マクロス」のメカニックデザインや監督を務め、人気ゲーム「アーマード・コア」シリーズのメカニックデザインを担当したことでも知られる河森正治氏が制作した作品で、ロボットが合体すると搭乗者が「気持ちいい」という変わった設定や、主題歌の「♪一万年と二千年前から愛してる〜」の独特の言い回しなどが一部で話題になっていたなりよ。ただ、そこは深夜のアニメ。一般的にはそれほど大きなムーブメントにはならなかったなりね。

そんな「創聖のアクエリオン」が2年の時を経て話題になっているのは、件のパチンコ台のCMがヘビーローテーションでオンエアされているからなりが、「エヴァ」や「ガンダム」ほどの話題性があるわけではない「創聖のアクエリオン」がなぜパチンコ台になったのか、疑問に感じる人もいると思うなり。これは「創聖のアクエリオン」の制作会社、株式会社サテライトがSANKYOに買収されたからで、パチンコ台のデビューに合わせて大々的なプロモーションを敢行しているというわけなり。

こうした突然の大量露出の結果、CMでも流れる主題歌のオリジナルバージョンを歌うAKINO（CMバージョンはアニメの声優が歌っており、オリジナルのAKINOが歌うバージョンとは若干異なる）のシングル「創聖のアクエリオン」が、オリコンのチャートを駆け上がっているなりよ。オリコンによると、シングルが発売されたのは2005年4月27日のことなりが、CMの大量オンエアが始まった後の今年9月3日には約2年ぶりにTOP200内（170位）に返り咲き。そして160位→151位→164位→92位→75位→42位と急カーブを描きながら上昇を続け、先週は33位、29日付けの最新ランキングでは22位まで来ているというなり。恐るべし、パチンコ効果……。

ちなみに、音楽配信サービスの「iTunes」でも「創聖のアクエリオン」は大人気で、10月4日付けの週間ランキングで1位になってから、現在も1位を独走中なりよ。そして、着うたも15万ダウンロードを突破。まさに大ヒットへの階段を急ピッチで駆け上がっているなりね。

アニメを実際に見ていない人もガッツリ食いついている「創聖のアクエリオン」の主題歌。どこまでオリコンチャートを上昇し、ダウンロード数の記録を作っていくのか、しばらく目が離せないところなり。