松坂・岡島両投手の熱投でレッドソックス逆転優勝、Wシリーズへ。

2007/10/22 15:29 Written by コジマ

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松井秀喜外野手、井川慶投手の所属するニューヨーク・ヤンキース(ア・リーグワイルドカード)と松坂大輔投手、岡島秀樹投手のボストン・レッドソックス(ア・リーグ東地区優勝)、井口資仁内野手のフィラデルフィア・フィリーズ(ナ・リーグ東地区優勝)と松井稼頭央内野手のコロラド・ロッキーズ(ナ・リーグワイルドカード)と、各リーグで日本人選手所属球団が2チームずつプレーオフに進出した米大リーグ。日本のファンにとって垂涎の組み合わせだったのではないだろうか。その中で、全勝でナ・リーグを制したのがロッキーズ。松井稼内野手も逆転満塁本塁打を放つなど、この快進撃に大きく貢献したのだ。

一方、ア・リーグはレッドソックスが地区シリーズ全勝して駒を進めたのだけど、リーグ優勝決定シリーズではア・リーグ中地区優勝のクリーブランド・インディアンスに1勝のあと3連敗。ワールドシリーズ進出に王手をかけられてしまった。しかし、第5戦、第6戦と勝利し、3勝3敗のタイに持ち込んだのだ。

こうして迎えた第7戦、この重要な試合の先発を任されたのは松坂投手だった。松坂投手は、地区シリーズの第2戦に先発した際に2回で3点を失っており、このときは九回にマニー・ラミレス外野手の逆転3点本塁打で勝利したのだけど、続いて登板したリーグ優勝決定シリーズの第3戦では4回1/3を投げて4失点。チームも2-4で敗れている。

こうしたことから、米メディアやファンからは批判が殺到し、AP通信は「1億ドルの投資は失敗に終わった」と、かなりネガティブな報道をしていた。また、第3戦の後に無言のまま1時間以上もイスに座り続けていたことも、問題視されていたのだ。これに対してレッドソックスのテリー・フランコナ監督は徹底的に松坂投手を擁護しており、チームメイトたちも信頼を表明するとともに初回に大量得点を取ることを約束していた。

こうして迎えた第7戦、松坂投手が三回まで無失点の好投を繰り広げる一方でチームは各回に1点ずつをたたき出した。松坂投手は四回と五回に1点ずつ失ったものの、5回を投げて6安打2失点、3三振となかなかの内容だったのだ。3-2で迎えた六回からは岡島投手が登板。抑えのジョナサン・パペルボン投手とともに無失点で切り抜け、打撃陣は七回にダスティン・ペドロイア内野手の本塁打で2点、八回にケビン・ヨーキリス内野手の2点本塁打などで6点を追加し、結局、終わってみれば11-2の大勝となった。

日本人投手ではこれまで、1995年と96年に野茂英雄投手(当時ドジャース)と99年の吉井理人投手(同メッツ)がポストシーズンで先発登板しているのだけど、いずれも勝ち星を挙げられずに終わっており、松坂投手は日本人投手として初めてのプレーオフ勝利投手となったのだ。

これで、日本時間の10月25日から始まるワールドシリーズでは、史上初の日本人選手所属チーム同士の対決が実現した。しかも、松井稼内野手と松坂投手は西武の先輩と後輩の間柄。シーズン中の対決がなかっただけに、いまからわくわくしてくるのだ。ちなみに、リーグ優勝決定からワールドシリーズまで5日以上の間隔があった場合、過去のデータによると10チーム中7チームがシリーズを制しているため、ロッキーズ有利という見方もあるのだとか。

こうして日米ともに盛り上がる大リーグのプレーオフに対して、プロ野球のクライマックスシリーズには、制度の再考を求めるファンが約7割にものぼっていたことが日刊スポーツの調査で明らかになっている。どうやら、セ・リーグのクライマックスシリーズがレギュラーシーズンでの盛り上がりと対照的に中日が阪神、巨人にあっさりと勝ってしまったことが批判の対象となっている模様。まだ1年目なのでなんとも言えないけれど、大リーグと違って球団数が少ないことは致命的なのだ。

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