再び広まる「たばこ箱の銀紙と車いす交換」の都市伝説にJT困惑。

2007/10/20 21:44 Written by コ○助

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根拠のない噂話がまことしやかに流れる都市伝説の類。明らかにウソっぽくても何だか面白いという可愛げのあるものから、いかにも本当の話のようなハタ迷惑なものまで、世の中には実にさまざまな都市伝説が存在しているなりよね。最近は都市伝説関連の書籍が大ヒットしたハローバイバイの関暁夫(スティーブン・セキルバーグ)のブレイクをきっかけに、各所で都市伝説への注目度が高まり、世に流れる都市伝説をまとめ読みできる機会も多くなってきているなりよ。

そんな都市伝説のひとつ、90年代に一部で流布していた「たばこ箱の銀紙1万枚と車いすを交換」という噂話があるなり。これはボックスタイプのたばこの箱に入っている銀紙を1万枚収拾して某所に送ると、車いす1台と交換できるという噂。話自体は人の善意の賜物なので良いことに聞こえるなりが、残念ながら全くのデマなりよ。

試しに「たばこ 銀紙 車いす」のワードをQ&Aサイトなどで検索すると、例えばYahoo!知恵袋では26件がヒット。中には「たばこの銀紙で車いすが当たると聞きましたが送り先がわかりません。どなたかご存じの方はいらっしゃいますか?」「質問ですが、たばこのラベルを1000枚集めるとクルマイスと交換してくれるというボランティアって聞いたことありません?」「知り合いがタバコの袋の中の銀紙を集めています。どこかで車イスに交換してもらえるみたいですがどこかでそういうサービスしているのでしょうか??」「BOXのたばこをあけたときにとる銀紙を何枚か集めると『車椅子がもらえる』。これって嘘ですか? 半信半疑でいますが何となく周りの喫煙者の友達と集めています。 家の母に車椅子が必要なのでもらえるなら……なんて思いまして」など、いくつもこの噂話について質問をしている人がいるなりよ。その都度回答者に否定されているので事なきを得ているなりが、こうした噂話が今もなお流れ続けているのは間違いないなりね。

この噂話がなぜか最近、再び流行の兆しを見せているようで、JTへの問い合わせが増えているそう。朝日新聞によるとこの半年で100件も問い合わせが寄せられており、中には毎月200枚も銀紙を集めていたのに、デマの事実を知ってガッカリ……という人もいるようなり。もともとたばこの銀紙は再利用のしづらい素材でできており、リサイクルはされずにただゴミになるだけなので、JTだけでなく、ほかの企業や団体でも銀紙を何かに交換する、といった活動を行っているところは有り得ないなりね。

JTはホームページのQ&Aコーナーで「弊社では、そのようなキャンペーンは実施しておりません。また、他のたばこメーカーが実施しているということも聞いたことはありません」と明確に否定、同じく問い合わせが多いというNHKも「残念ながらこうした収集はありません」とホームページ上で説明しているなりよ。あえて説明しなければいけないくらい、常に問い合わせがあるということなりか。

噂話に乗っかってたばこの銀箱を集めたところで、誰が何の被害を被るわけでもないなりが、何の役にも立たないモノをせっせと収拾する労力はムダの一言。皆さんも周りにたばこの銀紙を集めている人がいたら、そっと優しく諭してあげてくださいなり。

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