モラル向上せず「譲り合いの精神」挫折、阪急電鉄の優先座席が復活。

2007/10/18 13:54 Written by コ○助

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ほとんどの鉄道各社が、車両の端にスペースを設置している優先座席。高齢者や身体障害者、妊婦、乳幼児連れなどが優先的に座れるように用意された座席なのは皆さんもご存じのとおりなりが、この優先座席を「あえて」廃止している鉄道会社があるなりよ。有名なところでは関西を走る阪急電鉄(1999年〜)と、横浜を走る横浜市営地下鉄(2003年〜)。どちらも弱者に冷たいわけではなく、「全座席が優先席」という発想の転換を目指した挑戦だったなり。

これまで8年間に渡って優先座席を廃止してきた阪急電鉄は、乗客に方針を理解してもらい、モラルを向上するために車内放送などで積極的に周知を行ってきたなりが、なかなか思惑通りには事が進まず。「通常座席が空いていたら座る」という、基本的にはごくごく普通の着席志向を「全座席が優先席」に転換させるのは、そう簡単なことではなかったなりね。

結果として、事実上「ただ優先座席がない車両」になってしまったため、高齢の利用者などから「譲ってもらえない」「優先席があった方が譲ってもらいやすい」(中日スポーツより)との声が寄せられることに。また、株主総会の場で高齢の株主から同様の意見が出たことから、「全座席が優先席」の見直しに着手、元の状態に戻すことを決定したなりよ。阪急電鉄が期待した「性善説」は儚くも崩れ、優先座席のない車両は8年で姿を消すことになったなりね。10月29日の始発電車から復活となるなり。

一方の横浜市営地下鉄では、現在のところ優先席がなくても上手く機能しているようで、乗客からの評判も悪くないそう。そのため、今のところ優先座席を復活させる予定はないようなりよ。どちらも目指したところは同じなりが、異なる結果になったのは混雑度の違いなのか、地域性の問題なのか、周知の仕方の違いなのか。阪急電鉄はそのあたりを精査して、今後の車内マナーの在り方などに繋げていって欲しいなりね。

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