相次ぐ反則にセコンドからの指示も? 亀田大毅選手に批判殺到。

2007/10/12 10:42 Written by コジマ

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態度や八百長疑惑、日本人選手との対戦がないことなどからさまざまな批判を受けているボクシングの亀田興毅選手。昨年8月には世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級の王者となった(今年1月に返上)のだけど、判定に対する疑惑が話題となり、同年末に再試合が行われたのだ。現在のランキングは、WBAフライ級1位、世界ボクシング評議会(WBC)フライ級3位となっている。

この興毅選手との対戦を熱望していたのが、今年7月にWBCフライ級王者となった内藤大助選手。しかし、メディアを通じた挑発もむなしく、結局、興毅選手の弟でWBCフライ級14位の亀田大毅選手と対戦することになり、10月11日に試合が行われた。試合前は一家そろって内藤選手を「ゴキブリ」と呼び、「負けたら切腹するよ」と言い放っていた大毅選手だけど、フタを開けてみればその実力差が白日のもとにさらされ、大差の判定で内藤選手が初防衛に成功した。大毅選手にとって言い逃れのできないような初黒星だったのだけど、今度はその内容についてネットはもちろん、関係者からも批判が殺到しているのだ。

テレビ中継されていた試合で、誰もが息を飲んだのが最終回。大毅選手は内藤選手を右ももから抱え上げてプロレスさながらに投げ飛ばしたのだ。この「レスリング行為」は3回に及び、前代未聞となる減点3の処分、最終的に最大10点差という大差がついたのだ。しかし、反則はこれだけでなく、サミング(目潰し)やバッティング、太ももを打つなどを、レフェリーの死角に入ったときに繰り返していたのだ。さらに、テレビ中継の音声から、セコンドがサミングの指示をしたという疑惑まで広がっている。

これに対して、WBAスーパーフライ級前王者の名城信男選手は「亀田君のボクシングスタイル のせいで後味の悪い試合になった。亀田君は結局、何もできなかった。 どんな負け方よりも最低の負け方だった」(時事通信より)としており、日本プロボクシング協会の原田政彦会長も「ボクシングをしていないね」とレスリング行為を批判。東日本ボクシング協会の大橋秀行会長は「ただ十二回に熱くなったのはいただけない」(毎日新聞より)とし、観戦していたWBC審判委員の森田健氏は「わたしなら失格負けにする。あの行為はひどい」(サンケイスポーツより)とあきれ果てていたそうなのだ。

大毅選手のライセンス剥奪の声も出ているのだけど、日本ボクシングコミッションの安河内剛事務局長は「処分? 今言えることは何もない。だが、3点の減点はあまり記憶にない」(時事通信より)と話している。

大毅選手について当の内藤選手は、記者の前で「見えない反則」を打ち明け、7月の世界戦で判定勝ちしたポンサクレック・ウォンジョンカム選手と比べると全然弱かったとしながらも、「思ったより防御勘があった。もっとクリーンにやればいいボクサーなのに」とほめている。これについてWBAミドル級元王者の竹原慎二氏は、自身のブログで「しかしチャンプ内藤は/大人じゃ/おめでとう/じゃあの。」と記しているのだ。

一方で、内藤選手も9回にもつれて倒れた後に攻撃をしたため減点されている。度重なる大毅選手の反則に業を煮やした内藤選手は、インターバルのときにセコンドにやり返していいかを聞いたそうだけど、宮田会長は「おまえはボクサーなんだ」と言い聞かせたのだそう。挑発に乗って内藤選手も反則をしていたら、とんでもない試合になっていたところなのだ。

夕刊フジは無言で試合会場を後にする大毅選手に「切腹は?」との質問を浴びせていたそうだけど、口に含んでいた飲み物をはき捨てただけだったのだとか。大毅選手を一斉に叩くことにちょっと可愛そうな気持ちもわいてくるものの、これだけ批判や怒りが噴出していることから、いかに「アンチ亀田家」が多いかということが浮き彫りになったのだ。会場からは「切腹はどうした!」「腹を切れ!」という罵声も飛び交っていたのだそう。

いまいち調子が出なかった内藤選手、次回の試合では普段どおりのすばらしいボクシングを見せてほしいのだ。もしかしたら、次の防衛戦には「弟の仇討ちに興毅選手出陣」なんてことになったりして。

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