西武の新監督は渡辺久信2軍監督、打撃コーチはデーブ大久保氏に。

2007/10/11 14:00 Written by コジマ

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セ・リーグよりもひと足早くクライマックス・シリーズ(プレーオフ)が始まったパ・リーグ。第1ステージではレギュラーシーズン2位のロッテと同3位のソフトバンクが対戦し、2勝1敗でロッテが勝ち抜け。1位の日本ハムと日本シリーズへの出場権をかけて戦うことが決定したのだけど、ソフトバンクはまたもやプレーオフで敗退してしまったのだ。

日本シリーズの開催が迫ると、ストーブリーグの動きが盛んになってくる。先日は高校生ドラフトが開催され、フリーエージェント(FA)選手の動向なども気になるところだけど、大切なのが指揮官である監督の人事。パ・リーグを見てみると、勇退を発表した日本ハムのトレイ・ヒルマン監督の後任として元近鉄監督の梨田昌孝氏が固まっており、ソフトバンクは王貞治監督の続投がほぼ決定。楽天の野村克也監督とオリックスのテリー・コリンズ監督の続投を決定している。

その中で唯一の引責辞任となってしまったのが、西武の伊東勤監督。今季は5位に終わり、25年間も続いていたAクラスの伝統を守れなかったとして、伊東監督自ら小林信次球団社長に申し入れて10月5日に正式辞任が決定した。5日のソフトバンク戦後に開かれた会見では、「戦において負けたら大将が腹を切るのは当然のこと。弱者は去るということです」というコメントと、涙ながらに家族のことを語った姿が引用的だったのだ。

伊東監督の辞任に伴って、就任時から監督を支えてきた土井正博ヘッドコーチや荒木大輔投手コーチの辞意を表明しており、球団も首脳陣の刷新を考えていたのだ。

そして10月11日、後任候補として有力だったグッドウィル(2軍)の渡辺久信監督の1軍監督就任が正式に決まったようなのだ。渡辺監督は1980年代の西武黄金時代のエースとして君臨し、ヤクルトへの移籍を経て99年に台湾で選手兼コーチに就任。台湾でも屈指の投手として復活し、01年に引退したのだ。引退後は野球解説者となり、04年から西武の2軍投手コーチに就任。翌年から兼任で監督となり、今季から監督専任となっていた。

しかし、西武2軍の成績は、渡辺監督が就任した05年は51勝43敗でイースタン・リーグ7球団中2位だったのだけど、昨季は44勝46敗で6位、今季も44勝51敗で6位となっており、その手腕に疑問符を付ける人も少なくない。渡辺監督が1軍でどのような采配を振るうのか、注目なのだ。

一方コーチ陣は、セ・パ両リーグ6球団でコーチなどを歴任し、西武でも84〜85年に守備走塁コーチ、90〜94年にヘッドコーチを務めた黒江透修氏がヘッドコーチに就任したほか、投手コーチに楽天の小野和義2軍投手コーチが、守備走塁コーチには同じく楽天の清家政和2軍内野守備走塁コーチが決定したのだけど、打撃コーチに驚いてしまった。なんと、「デーブ大久保」としてタレント活動もしているOBの大久保博元氏が務めるそうなのだ。

これには西武ファンも衝撃を受けたようで、ネットには嘆く声が飛び交う一方、解説者としての評判が芳しくないために「すぽると!(フジテレビ系スポーツ番組)で見なくても済む。西武よくやった」という発言もあったのだ。とはいえ、大久保氏にとって初となるコーチ就任、渡辺監督同様、その手腕に注目したいのだ。コーチ就任が内定していた石井貴投手(今季引退)は、2軍コーチかな。

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