英国はチャリティー活動のとても盛んな国。イングランドとウェールズ地方だけでも20万の団体が活動しているそうで、その起源は古く1世紀までにさかのぼるとか。ちなみにイギリス王室も福祉活動には力を入れており、エリザベス女王は随時700個近いチャリティーの総裁を務めているそうです。すごいですねぇ。

英国、そして米国でもそうなのですが、彼らのチャリティー活動は、義務感や使命感といった堅苦しい雰囲気の中行われるのではなく、実に楽しみながら参加する形式が多いのです。風変わりなイベントをしては人々の注目を集めつつ、寄付金を募ったりしています。このたびロンドン西部のアクトンで開かれたチャリティー･イベントも、まさにこの「楽しんで人助け！」という趣旨の元、開催されました。

なんでもとあるスイミング･プールに正装した紳士淑女が飛び込み、プールの底にあるテーブルで、フルコースのディナーを楽しんだのだそうです。この「水中」晩餐会は、複数のボランティア･グループの合同イベントで。参加者の体が浮き上がらないように、体に重しを付ける、食事は水中でふやけない様に水に溶けない食用ゼリーで包む……などの工夫を施したそう。そして正装はもちろんですが、水中ボンベとゴーグルも着用。

そして気になるメニューなんですが、前菜が「スモーク･サーモンの砂糖漬けレモン添え」、メインコースが「かに肉数種とアスパラガス」、そしてデザートが「ミント･チョコレート」と、シーフードを中心にした豪華お食事。しかし水中での咀嚼は難しかろうと、それぞれ一口分しかなかったそうです。少ない（笑）。

でも水中でのチャレンジが終わった後には、プールから出てきた全参加者に、牛肉たっぷりのハンバーガーが提供されたとか。そりゃ、一口づつしか食べられないフルコースじゃ、あまりにもお腹が満たされませんもんね。この際やっぱり質より量だよな。