宮間選手が終了間際に同点弾、「なでしこ」W杯初戦はドロー。

2007/09/12 01:42 Written by コジマ

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男子のワールドカップ(W杯)を2年後に控え、北京五輪まで1年を切った中、9月10日に中国で開幕した第5回女子W杯。16カ国が参加しており、大橋浩司監督率いる「なでしこジャパン」こと日本女子代表は、1次リーグでイングランドやアルゼンチン、ドイツとともにグループAに所属している。

「なでしこジャパン」は、2006年に行われたAFC女子アジア杯で4位で敗退したものの、メキシコ代表とのプレーオフでなんとか5大会連続の出場切符を手にした。国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは、現在10位。第2回のスウェーデン大会以来となる決勝トーナメントへ進出するには、同ランキング2位であるドイツ戦(9月17日)はもとより、同12位と力の拮抗するイングランド戦が重要視されていたのだ。

そのイングランド戦が、日本時間9月11日に上海の虹口体育場で行われた。「なでしこジャパン」の先発メンバーは、GKが福元美穂選手、DFが磯崎浩美選手、近賀ゆかり選手、岩清水梓選手、宇津木瑠美選手、MFが宮本ともみ選手、酒井與惠選手、澤穂希選手、宮間あや選手、FWが荒川恵理子選手、大野忍選手。前半は荒川選手や宮間選手らが果敢にゴールを狙うもののとらえきれず、逆にGKの福元選手の飛び出しがかわされ、あわや得点されそうなシーンも。しかし、両チームとも得点なしで終了した。

後半開始直後に近賀ゆかり選手に代わって安藤梢選手が入ったものの、クリアミスなどひやりとするなどの場面が続いた。その中を、10分にゴール前のフリーキックから宮間選手がゴール。直線的な素晴らしいシュートだったのだ。

しかし、疲れから動きが鈍くなった日本の劣勢は変わらず、幾度となくピンチを迎える。磯崎選手がスライディングで辛うじて防ぐ場面もあったのだ。そしてついに36分、イングランドのエースであるケリー・スミス選手に突破され、同点弾を浴びてしまう。さらに、2分後の38分にも同選手に逆転ゴールを決められてしまった。いったんはGKの福元選手が止めたのだけど、ケリー・スミス選手は4人に囲まれながらも返ったボールを正確にゴールへと放ったのだ。

意気消沈する日本は、41分で磯崎選手に代えて永里優季選手を投入するものの点を奪えず、3分のロスタイムに突入。そのロスタイムも終わる間際、誰もがあきらめた瞬間に荒川選手が粘り、2得点を挙げたケリー・スミス選手からゴールまでちょっとあるところでファールをもらう。このフリーキックを、宮間選手が直接決めて同点に追いつき、直後に試合終了となった。いやあ、実に劇的なゴールだったのだ。

足元の悪さもあったけど、後半はかなり疲れていた「なでしこジャパン」。シュート数で比較してもイングランドの9本に比べて4本と少なく、まさにギリギリでの引き分けだった。とはいえ、イングランドのオフサイド6に比べて0、イエローカードも0だったのは、誇るべき数字ではないだろうか(後半はほとんど日本側でプレーしていたということもあるけど)。9月14日のアルゼンチン(FIFAランキング29位)戦は、決勝進出を占う大切な試合となりそうなのだ。

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