世界陸上閉会式の「盆踊り」に批判殺到、不参加選手も続出。

2007/09/03 23:57 Written by コジマ

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数々のドラマを生んだ第11回世界陸上選手権も、9月2日に閉会式を迎えた。日本人選手のメダル獲得は、最終日に行われた女子マラソンの土佐礼子選手のみだったのだけど、世界トップレベルの陸上競技が見られておおむね満足だったのだ。タイソン・ゲイ選手はすごかったなあ。

一方で、主催者側のミスが目立った大会でもあったのは否めないところ。男子50キロ競歩では審判員のミスで山崎勇貴選手が途中棄権扱いとなったことはお伝えしたけれど、このほかにも、大会開始前にボランティア700人がドタキャンしたり、送迎バスが薬物検査を受けている選手を残して帰ったり、ホテルの手配ミスでエリトリア選手団がロビー横のラウンジで一夜を明かしたりなどなど、「失態」は枚挙に暇がない。中継を担当していたTBSのスタッフが集団食中毒を起こすなんてこともあったのだ。

こうした中、最後の最後に行われた閉会式に批判が集中している。午後10時すぎから長居陸上競技場で開催した閉会式では、日本選手団をはじめ各国の代表選手が入場し、次回のベルリン大会(2009年開催)への引継ぎを実施した。問題となっているのはその後に行われたグランドフィナーレで、河内家菊水丸による「河内音頭」や「レゲエ・ボンオドリ」、「ロック・ボンオドリ」など、大阪カラーを打ち出した演出だったのだけど、まるで「町内会の盆踊り」のようになっていたのだ。

なごやかな雰囲気はよいのだけど、どう考えても「三大スポーツ大会」と呼ばれるほどの世界陸上選手権とかけ離れた内容のため、踊りの輪に加わらずに早々とトラックを後にする選手や席を立つ観客が相次いだのだそう。こうしたことから、ネット上では「なぜ盆踊りを閉会式におこなったのか」という批判が殺到。数々の「不祥事」とあいまって、運営に対して疑問を投げかける声が多かったのだ。

せっかく世界規模の大会が日本で開かれたのに、全般を通してお粗末な運営だったのはとても残念。ただ、閉会式のセレモニーは長野五輪でも批判されたので、日本人はこうした演出が下手なのかもしれない。もし東京で五輪が開かれることになったら、念入りな計画を期待したいのだ。

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