史上最高の出演者を堪能、サマソニ07東京公演レポート その1。

2007/08/14 18:14 Written by コジマ

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FUJI ROCK FESTIVAL '07に続いて、8月11、12の2日間に千葉・マリンスタジアム&幕張メッセと大阪・舞洲で開催されたSUMMER SONIC 07。全日程をとおしてフジロックに負けないほどの好天に恵まれ、史上最高の出演者たちが繰り広げるパフォーマンスに多くの人が酔いしれた。全チケットが売り切れた東京公演2日間のレポートをお届けするのだ。

渋滞や駐車場探しなどに手間取り、到着したのは午後1時過ぎ。屋内ステージのある幕張メッセに入ると、フードエリアはすでに多くの人であふれ返っていた。まずは、ソニックステージでUKゴシック・パンク・バンドのザ・ホラーズを観覧。観客はそれほど多くなかったものの、ハードなステージングで盛り上げていたのだ。

続いては、ビールとトルティーア片手にブラジル出身のバイレ・ファンキ・バンド、ボンヂ・ド・ホレを観にダンスステージへ。バイレ・ファンキはダンスホール・レゲエとエレクトロ、ヒップホップなどをごちゃ混ぜにしたクラブ・ミュージックで、ブラジルから世界へと波及しているのだけど、このシーンを盛り上げているボンヂ・ド・ホレのステージはポップでラテンでキュート。MC2人が登場時に着けていたかぶりものもかわいかったのだ。

2組のライブで小腹が空いたぼくたちは、フードエリアの散策に出る。今年もさまざまな店が出店しており、有名店の名前もちらほら見かけた。美容院、ネイルアート、占いなども人気で、お笑いライブなどが行われるサイドショー前は、食事を取る人たちであふれ返っていた。ぼくは埼玉に店を構える「麦とろ専門 麦とろ人」の麦とろ丼「豚」を食べたのだけど、これがめちゃくちゃうんまい。フェスご飯としては最高クラスの味だったのだ。その後に食べた「焼津まぐろ茶屋」の「ほほ肉あげ」もおいしかったなあ。

麦とろ丼に舌鼓を打っている間に、ドイツ出身のテクノ・デュオ、デジタリズムのステージが始まってしまった。急いでダンスステージに行くと、開始から数分しか経っていないのに入場規制。うーむ、デビューアルバム『デジタル主義』の売り上げは日本でも好調だったのだけど、これほど人気があるとは誤算だったのだ。ステージ外でしばらく聴いたあと、同行した友達のリクエストでインターポールとMXPXを観覧。CSSも観たかったなあ。

MXPXのステージを途中で切り上げ、ソニックステージでダイナソーJr.を堪能した。ニルヴァーナらとともにグランジシーンを盛り上げた彼ら、再結成した05年にはフジロックに出演したのだけどこれを見逃してしまったので、今回サマソニは彼らのステージは楽しみの1つだったのだ。そのステージングは予想以上に圧巻で、男性が多めの観客は口々に「かっけー」とつぶやいていた。たしかに8台のマーシャルに囲まれたJ・マスシスは男を魅了するオーラを放っており、他の出演者とのレベルの違いを見せつけていた。今回のサマソニのベストアクトだったのではないだろうか。

次は、ELLEGARDENや元スミスのジョニー・マーが参加するモデスト・マウス、さらにはメインステージのアヴリル・ラヴィーンと迷ったのだけど、結局、UK音楽シーンの「今」を目撃するためにクラクソンズを選んだ。若さあふれながらもニュー・レイヴの中心を担う自信に満ちたステージングに会場は最高に盛り上がり、狭いダンスステージをいっぱいにしていた若者たちは踊りまくっていたのだ。ぼくらは中にいて分からなかったけど、デジタリズムに続いて入場規制がかかっていたのではないかな。

クラクソンズの後は、いよいよ1日目のトリ。SUM 41にトラヴィス、マキシモ・パーク、シュガー・レイなど超贅沢な選択肢の中から、米国から世界を席巻している“猿”たち、ブラック・アイド・ピーズを観ることにした。道すがらブラックライトに反応する塗料で描かれたアートを見つつ、この日初のマリンスタジアムに到着。浅漬けきゅうりを食べながら、アリーナへと向かう。

iPodのCM曲「ヘイ・ママ」で幕を開けたブラック・アイド・ピーズ、彼らのステージを観るのは初めてのことだったのだけど、そのステージングはとても完成度が高かった。“ボス猿”ことウィル・アイ・アムは「トーキョー!」と叫んで反応が薄いと「オーサカ?」と聞いてあおったり、ライトダウンして観客に携帯電話を掲げるように指示しそのライトで幻想的な空間を作るなど、ライブというよりもエンターテイメント・ショーを観ているようだったのだ。「I LOVE(ハート) TOKYO」のTシャツを着たファーギーのソロ曲「ロンドン・ブリッジ」も披露されたし(ガンズ・アンド・ローゼズの名曲「スイート・チャイルド・オブ・マイン」も途中までカバーした)、熱狂的ファンからライトなファンまで満足できるライブだったのではないだろうか。最後は花火が先走りして、演奏途中に上がってしまったけど。

退場に時間がかかってSUM 41のステージは観られなかったのが残念だったのだけど、1日目からヘトヘトになるほど楽しむことができた。翌日のことを考えて、明朝まで行われるイベント「朝まで生ソニ」には参加せず、汗と水でびちょびちょのまま帰路に就いたのだ。

つづく

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