「コロちゃんのコロッケ屋!」が倒産、競争激化で売上げ伸び悩む。

2007/08/14 14:01 Written by コ○助

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お肉屋さんの軒先で気軽に買えたコロッケも、商店街の衰退に伴うお肉屋さんの減少によって、昔ほどおやつ感覚では食べられない存在になっている昨今。スーパーの総菜コーナーなどでは販売されているのをよく目にするなりが、わざわざコロッケ目的でスーパーの店舗内に足を伸ばすのは手間だし、ぶらりと街を歩いている時ににおいに釣られて買う……という「衝動買い」はしづらいなりよね。その昔、学生時代の下校時にコロッケを買ってはおやつにしていたコ○助としては、ちょっと寂しい状況なりよ。

そんなお肉屋さんに変わって、90年代頃からコロッケを気軽に買える環境を提供していたのが「コロちゃんのコロッケ屋!」をはじめとする、コロッケ専門店の類(ほかには「コロまる」など)。ショッピングセンターやスーパーの駐車場、商店街に簡易店舗を構え、1個50円前後で販売されるコロッケがウケ、急速に店舗を拡大していったなりよ。

「コロちゃんのコロッケ屋!」は、そんなコロッケ専門店の中でも大手のチェーン。1996年に岐阜で開業したのを皮切りに店舗を拡大し、最盛期には700店舗を誇る一大フランチャイズチェーンを展開していたなり。1999年には東京に、2002年にはシンガポール、2004年にはイギリス(ロンドン)とケニア(ナイロビ)に出店するなど、世界展開も推し進めていたなりよ。また、タンザニア、ウガンダ、エチオピア、ブラジル、アルゼンチン、米国への出店計画を進め、「世界へ羽ばたくコロッケ」と、経済誌や経済系のテレビ番組で取り上げられることも多かったなりね。

でも、精力的に店舗展開を進めてきた「コロちゃんのコロッケ屋!」が外食産業との競争に敗れ、約25億円の負債を抱えて倒産してしまったなり。ホットスナックに力を入れ始めたコンビニが直接の競合相手になったことに加え、個人消費の低迷などの煽りを受けてフランチャイズ店の脱退が増加。新業態として出店していたハンバーガー店「コロちゃんバーガー」(閉店)、パン店「ポケットパン」(閉店)、カフェ「COROCHAN-CAFE」(閉店)、カレー店「守くんカレー&玉子丼屋」、飲茶専門店「中国料理飲茶レストラン」なども上手くいかず、業績悪化の一因となったなりね。

ちなみに、「コロちゃんのコロッケ屋!」はフランチャイズ店からはあまり評判がよろしくなかった様子。もともと50円のコロッケから生まれる利益は10円程度で、1,000個(1人×5個×200人)売っても1万円しか売上げが見込めないこと、本部から仕入れる材料費やロイヤルティーを差し引くと、オーナーは1日中働いても手取りは時給400円分×時間数程度にしかならないことなど、ネットにはさまざまな「コロちゃんのコロッケ屋!」のオーナー側の悪評が渦巻いているなりよ。まあすべてを鵜呑みにすることはできないなりが、単価の安い商材を扱っている以上、こうした苦労があるのは想像に難くないなり。

とはいえ、味は美味しいと評判で、価格も安かった「コロちゃんのコロッケ屋!」の倒産は、消費者の懐には痛手。また気軽にコロッケを買える場所が減ってしまったのは無念なり。

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