鼻歌だけで楽曲検索、音楽SNS「midomi」が日本版サービス開始。

2007/08/10 23:34 Written by コジマ

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フレーズが浮かぶのに、タイトルやミュージシャンが思い出せない――なんて経験がある人も多いのではないだろうか。歌詞も覚えていなければ、さしものネット検索でもお手上げなのだ。そんな中、1フレーズを口ずさむだけで楽曲の検索が可能なソーシャルネットワークサービス(SNS)が日本に登場した。歌詞が分からなくても、鼻歌だけで検索できるのだそう。

今回日本に上陸したのは、米メロディスが運営するSNS「midomi」。今年1月に英語版のサービスを開始し、世界200カ国で利用されているのだとか。このSNSは「MARS」という独自の音声検索・音声認識技術を提供しており、登録された人の声と検索する人の声を照合して楽曲を探し当てるというサービスが売りになっているのだ。登録されている楽曲数は現在約10万曲で、毎日1000〜3000曲が新たに登録されているのだそう。

使い方は至って簡単で、パソコンにマイクをつなげて日本版「midomi」にアクセスし、左上にある「音声検索」ボタンをクリック。あとはマイクに向かって口ずさむだけなのだ。文字検索も可能で、検索には会員登録が不要。楽曲登録(レコーディング)は会員登録しないと行えない。会員登録すればプロフィールを設定して他のユーザーとコミュニケーションが取れるのだけど、どちらかというとこのSNSとしての機能は付属のようなものになっているのだ。

日本版では総合音楽サイト「Listen Japan」と提携しており、検索した楽曲がオンラインで購入できるほか、同サイトが提供する40万曲分のタイトルや歌詞、アーティスト情報などを収録し、ストリーミング配信も行うのだそう。

ということで、実際に試してみたのだ。思いつくままに洋楽の有名曲を歌詞なしで口ずさんだものの、どれも結果は「一致したものが見つかりませんでした」の表示。これは、歌詞を加えても同じ結果だった。ぼくが音痴なのかな。近い楽曲が見つかると候補が表示されるのだけど、それもなかったのだ。

しかし、ビートルズの「レット・イット・ビー」の鼻歌を入力すると、今度はしっかりと一致した。これは結構感動モノなのだ。邦楽は大丈夫かなと試してみると、ブルーハーツの「青空」でも1件だけ登録があった。検索結果画面では楽曲登録しているユーザーの歌も聴くことができるのだけど、「青空」は女性ユーザーの歌が登録されていて、なかなかレベルが高い。自分で楽曲登録するのはちょっと恥ずかしいかも。

こうして使ってみるとけっこう楽しいことが分かったのだけど、フレーズだけしか思い出せないという現象がはたして頻繁に起こるのかは、ちょっと疑問。音楽データベースならほかに結構あるし……。米国最大のSNSにして音楽に特化した「MySpace」が苦戦する中、同じ音楽が売りの「midomi」が日本の利用者にどのように受け入れられるのか、今後も注目なのだ。

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