肥満の大敵は親しい友人、ハーバード大研究グループが関連性を発表。

2007/07/27 10:59 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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肥満大国と呼ばれて久しい米国。過去四半世紀の間に、同国の肥満率は2倍以上にも膨れ上がっているそうです。肥満体型までとはいかなくても、「太り気味」以上は成人で国民の半数以上、66%もあるんだとか。もはや社会問題のひとつであります。

ところでハーバード大学とカルフォルニア州立大学の研究グループが、このたび共同で最近発表した論文によると、人が太る原因として実に興味深い要因が見付かったのだそうです。「肥満と人間関係」という関連性について研究していた同グループは、古くは1971年から集められた合計12,067人もの生活習慣や、交友関係といった社会活動に関わるデータを分析。その結果、とある個人が太った場合、その兄弟や配偶者が太る確率が高くなる傾向にあり、しかもそれよりもさらに、その個人の親しい友人が太る確率が群を抜いて高くなるのだそうです。

数字でいうと、Aさんが太ってしまった場合、その夫(妻)が太る確率は37%、兄弟の場合は40%、そしてAさんの友人が太るリスクは57%にもなるのだとか。この友人の間で起こる肥満化リスクは、その友情が強ければ強いほど高くなり、また同性間の交友関係だった場合でも増加する傾向にあるそうです。家族間で一緒に太ってしまうというのは、寝起きを共にして食生活が似るから……という理由付けが出来ますが、友達同士でいることが、体重の増加に影響を与えるというのは、まったく新しい発見ですよねぇ……。

この関連性、今のところ統計の結果だけしか判っておらず、なぜこのような現象が起こるのかはハッキリしていません。しかしながら研究グループでは、

「自分の親しい人が太ることで、肥満に対するリスク感や嫌悪感が低くなるため、自分の健康維持も怠ってしまうのではないか?」

と分析をしているそうです。

体重が気になる人は、親友がふくよかになってきた時が一番危険ってことか。でも逆に考えればダイエットを目指すなら、家族や友人を巻き込んで一緒にやると、相乗効果が出ていいということかも?

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