ヴェネチア国際映画祭のコンペ部門に三池崇史監督新作がノミネート。

2007/07/27 06:43 Written by コ○助

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8月29日に開幕する世界三大映画祭のひとつ、ヴェネチア国際映画祭。今年64回目を迎える、世界で最も歴史ある映画祭なりよ。1997年に北野武監督が「HANA-BI」で最高賞(金獅子賞)を獲得してからは、2002年に塚本晋也監督が「六月の蛇」でコントロ・コレンテ部門の審査員特別賞、2003年に北野武監督が「座頭市」で監督賞(銀獅子賞)、2004年に宮崎駿監督の「ハウルの動く城」がコンペ部門ノミネートなど、日本の映画とも関わりの深い映画祭でもあるなりね。

そんなヴェネチア国際映画祭、今年のコンペ部門のノミネート作品22本が発表されたなりよ。その中には三池崇史監督、伊藤英明主演の「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の名前も。どのような作品がノミネートされているのか、まずは確認しておくことにするなり。

◎第64回ヴェネチア国際映画祭コンペ部門ノミネート作品
・ジョー・ライト監督「Atonement」(イギリス/アメリカ)※オープニング
・ウェス・アンダーソン監督「The Darjeeling Limited」(アメリカ)
・ケネス・ブラナー監督「Sleuth」(イギリス/アメリカ)
・ユーセフ・シャヒーン監督「Heya fawda (Le Chaos) 」(エジプト)
・ブライアン・デ・パルマ監督「Redacted」(アメリカ)
・アンドリュー・ドミニク監督「The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford」(アメリカ)
・パオロ・フランキ監督「Nessuna qualita agli eroi」(イタリア/フランス/スイス)
・トニー・ギルロイ監督「Michael Clayton」(アメリカ)
・ピーター・グリーナウェイ監督「Nightwatching」(イギリス/ポーランド/カナダ/オランダ)
・ホセ・ルイス・ゲーリン監督「En la ciudad de Sylvia」(スペイン)
・ポール・ハギス監督「In the Valley of Elah」(アメリカ)
・トッド・ヘインズ監督「I'm not There」(アメリカ)
・姜文(チアン・ウェン)監督「太陽照常升起(The Sun Also Rises)」(中国/香港)
・李康生(リー・カンシェン)監督「Help Me Eros」(台湾)
・アブデラティフ・クシシュ監督「La Graine et le mulet」(フランス)
・アン・リー監督「ラスト、コーション/色・戒」(台湾)
・ケン・ローチ監督「It’s a Free World…」(イギリス/イタリア/ドイツ/スペイン)
・ヴィンチェンツォ・マッラ監督「L’ora di punta」(イタリア)
・三池崇史監督「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」(日本)
・ニキータ・ミハルコフ監督「12」(ロシア)
・アンドレア・ポルポラティ監督「Il dolce e l’amaro」(イタリア)
・エリック・ロメール監督「Les Amours d’Astree et Celadon」(フランス/イタリア/スペイン)

カンヌ国際映画祭に比べると、ややツウ好みのラインアップになるヴェネチア国際映画祭なりが、注目は、久しぶりの新作を引っさげて登場するピーター・グリーナウェイ監督、「ベルベット・ゴールドマイン 」で熱狂的なファンを生んだトッド・ヘインズ監督、ヌーヴェルヴァーグの巨匠エリック・ロメール監督、「鬼が来た!」でカンヌ国際映画祭のグランプリを獲得した姜文監督(中国当局からの活動禁止処分明け初作品)、イギリス映画界の重鎮ケン・ローチ監督、役者として「ハリー・ポッターと秘密の部屋」や「裸足の1500マイル」などにも出演しているケネス・ブラナー監督、あとはハリウッド系のアン・リー監督(「グリーン・デスティニー」「ブロークバック・マウンテン」など)、トニー・ギルロイ監督(「ボーン・アイデンティティー」など)、ブライアン・デ・パルマ監督(「アンタッチャブル」など)、ポール・ハギス監督(「硫黄島からの手紙」製作総指揮など)……と、注目したい監督作が目白押しなりよ。

日本からノミネートした「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」は「日本製西部劇」を謳った全編英語劇で、伊藤英明のほかに佐藤浩市、伊勢谷友介、安藤政信、石橋貴明、木村佳乃、香川照之、堺雅人、小栗旬、桃井かおりらが出演。ただ、ヴェネチア国際映画祭の公式ページの作品紹介欄には、いの一番に名前が来ているのはクエンティン・タランティーノなりよ(笑)。タランティーノの出演は三池監督の熱烈なオファーによって実現した夢のキャスティングなりが、タランティーノは「脚本を読んだ後は、“なんで、オレなんだ?”と思いましたが、三池作品に出るのはとても名誉なことなので、最終的には出演を決めました」(eiga.comより)と、異例の邦画出演の経緯を説明しているなりね。

果たして、今年の金獅子賞はどの作品に贈られるのか。「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の行方も含めて、ぜひ注目を。

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