タイ野球代表総監督に江本孟紀氏、「東都のエース」と五輪目指す。

2007/07/25 15:49 Written by コ○助

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北京五輪への出場を賭け、11月26日から台湾で開催される野球のアジア予選。オールプロ野球選手で固めた「星野JAPAN」で臨む日本と、メジャーリーガーも参加する見通しの韓国&台湾の3か国にはシードが与えられており、そこへ先に行われる予選リーグ1位通過国(1か国)を加えた計4か国が総当たり戦でアジア予選を戦うなりね。アジア予選に与えられた五輪出場枠はたったひとつ。各国の威信を賭けた、激しい闘いになるのは間違いないなりよ。

このアジア予選、シード国以外の1枠を目指して予選リーグを戦うのは香港、タイ、パキスタン、フィリピンの4か国。シード国に比べると実力の差は「まだまだ」といった感のある4か国なりが、この中ではタイとフィリピンが「東南アジアの強豪」と呼ばれ、頭一つ抜け出しているなりよ。国内にプロ野球リーグがない東南アジアの国々は、野球の設備が貧弱で、道具も少なく、関心を持つ人も少ないという厳しい環境。その中で、代表を強化していく並大抵のことではないなりが、いつか日本、韓国、台湾と肩を並べられる日を目指して、努力をしている段階なりね。

そんなタイの野球代表の総監督に、プロ野球解説者の江本孟紀氏が就任することが明らかになったのは今年3月だったなり。メディアの扱いはそう大きくはなかったなりが、日本のプロ野球経験者がナショナルチームを統括するのは、かつてフランス代表を率いた吉田義男氏以来となるだけに、一部の野球ファンの間では注目されていたなりよ。そして、7月24日に、正式に総監督に就任することが発表され、「星野ジャパン」ならぬ「江本タイランド」が本格的にスタートしたなりよ。

江本氏はあくまでも「総」監督なので、現地に赴いて熱血指導をする……という実際にフランスに渡って指導した吉田氏のようなスタイルでの指揮は執らないなりが、日本とタイのパイプを繋ぎ、タイの野球強化に向けて尽力することになるなり。そのため、「江本タイランド」のヘッドコーチには元ダイエーコーチの寺岡孝氏、ピッチングコーチには元阪神の渡辺博敏氏と元横浜の河原隆一氏が就任。トレーナーには横浜で杉田接骨院を経営する杉田一寿院長が就任するなど、日本式でのチーム強化が進められているなりね。

肝心の選手に目を向けると。タイ代表のエースは、実は日本でプレーをしているなりよ。日本人とタイ人のハーフで、上田西高(長野)時代にはエースとして県大会ベスト4、東都大学春季リーグでは最優秀防御率のタイトルも獲得した、亜細亜大学の白倉キッサダー投手がその人なり。国際大会でも日本代表を相手に投げた経験を持つなど、日本のプロ野球関係者からも注目される好投手なりね。

また、仙台大学の野球部には、同じくすでにタイ代表として国際大会にも出場している19歳のスティキアット・ブンナム内野手が所属。静岡開洋第一高校時代には1年生からレギュラーに定着し、県大会で8強まで進出したことも。右打ちの好打者として、仙台大学野球部でレギュラー獲得に意欲を燃やしているなり。

五輪での野球競技は北京五輪を最後に姿を消すなりが、「江本タイランド」のような取り組みを今後も継続して、少しずつでも野球の国際化が進むことを願うなり。とりあえず、アジア予選に「江本タイランド」が進出した際には、皆さんもぜひご注目くださいませ。

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