朝青龍が3場所ぶりに優勝、「最強の関脇」琴光喜は大関昇進へ。

2007/07/22 23:25 Written by コジマ

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今年も7月8日に始まった大相撲名古屋場所。初日から横綱朝青龍が小結安美錦に、大関琴欧洲が前頭2枚目の出島に敗れるという波乱の幕開けで、12日目には横綱白鵬との取り組みで大関魁皇が負傷し、13日目から休場したのだ。

12日目には、物言いがついたその取り組みで魁皇を下した新横綱の白鵬、初日に土がついたもののその後は勝利を重ね続けた朝青龍、朝青龍以外の格上をすべて破った琴光喜(同部屋の琴欧洲は取り組みなし)が1敗で並んでいたのだけど、13日目には朝青龍、琴光喜が順調に勝利したのに対して白鵬が琴欧洲に敗戦。2001年秋場所以来となる2度目の優勝を目指す琴光喜にとって、弟弟子のうれしい援護射撃となったのだ。

14日目も勝利した2人、1敗ずつで7月22日の千秋楽を迎えた。琴光喜を目指して強くなった朝青龍と、後輩に先を越された琴光喜。ライバル意識も強く、2人とも勝つか負けるかすれば優勝決定戦になる予定だった。しかし、先に取り組みが行われた琴光喜が前頭6枚目稀勢の里に突き落としで敗れ、初めて横綱対決を経験する朝青龍が結びの一番で白鵬を圧倒。寄り切りで下し、3場所ぶり21度目の優勝を決めたのだ。

横綱同士の対戦は02年秋場所の貴乃花−武蔵丸戦以来、5年間ぶり。この歴史的一番を制して優勝を果たした朝青龍は、「先に琴光喜が負けたから勝たなきゃと思った」とし、「最近優勝できなかったし、うれしいですね」(日刊スポーツより)と語っている。次に目指すのは、貴乃花と並ぶ22度目の優勝なのだ。

一方、35場所ぶりの優勝を逃した琴光喜だけど、念願だった大関昇進が確実となっている。「最強の関脇」と呼ばれ続けてきた実力者が、ついに大関となるのだ。76年生まれの琴光喜は、現在31歳3カ月。年6場所制となった58年以降で、最年長となる大関昇進となるのだそう。25日に開かれる理事会で正式決定されるのだけど、すでに伝達式の使者として同じ佐渡ヶ嶽部屋の秀ノ山親方(元関脇長谷川)と粂川親方(元小結琴稲妻)が内定している。

魁皇、千代大海、琴欧洲と、現在の大関勢は勝ち越しはするものの優勝争いに関わらないことが多い。琴光喜の昇進がこうした大関たちのカンフル剤となってくれれば、大相撲はもっと面白くなりそうなのだ。

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