アニヤ・ハインドマーチのエコバッグに客が殺到、警官出動の騒動に。

2007/07/15 18:49 Written by コジマ

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環境の観点からレジ袋削減の気運が高まっている昨今、スーパーやデパートではレジ袋の有料化が進んでいる。先日発表された環境省による調査では、半数近くが有料化に賛成していて、消費者の意識も高まっているのだ。また、自分のバッグや袋を使う人も増加しており、同調査では6割の人がマイバッグを持っていくと答えている。

こうした動きは海外でも見られ、今年2月には英ファッションデザイナーのアニヤ・ハインドマーチが「I'm NOT A Plastic bag(私はビニール袋じゃない)」というスローガンをプリントしたコットン素材のバッグを発表した。このバッグは、環境保護団体「We Are What We Do」が「レジ袋の代わりに使えるデザイン性の高いバッグ」をコンセプトに、リボンのロゴで有名なアニヤ・ハインドマーチにデザインを依頼したもので、利益を目的としていないため、定価は5ポンド(約1200円)に設定されたのだ。

有名人たちがこぞって使用したため話題沸騰となったこのバッグ、英大手スーパーのセインズベリーズで販売したところ、発売日の各店舗前にはバッグを求める人が長蛇の列をなし、発売から1時間足らずで全店舗の2万個が完売となった。こうした人気から、オークションサイト「eBay」では定価を大幅に上回る100ポンド(約2万4000円)で販売されていたのだ。

このバッグが日本にも上陸した。トリム部分と文字がグリーンになった日本モデルで、7月14日に東京の3カ所で限定販売が開始されたのだけど、悪天候にもかかわらず英国同様、銀座の直営店前には前日深夜から行列ができ、築地署が警察官20人を出動させる事態になったようなのだ。

店は午前7時半に1人2個まで買える整理券を配布し、整理券がない人は購入できないとアナウンスしたのだけど、公式サイトなどで午前8時から配布すると告知していたことから、整理券をもらえなかった人たちの不満が爆発。列に割り込んだ人や赤ちゃんにも整理券を配ったという声も聞かれ、店側に詰め寄る客を警察官がなだめていたのだとか。

混乱を収拾するため、店はいったん販売を中止して整理券を持つ人を対象に後日販売することを発表したのだけど、長時間並んでいた客の一部が抗議を続けたため、午後2時ごろに販売を再開した。うむむ、お客さんの執念に驚くばかりだけれど、店の対応はちょっとマズかったのだ。このことから、アニヤ・ハインドマーチ ジャパンの公式サイトでは「お詫び」を掲載している。

お客さんの中には転売目的の人も多くいたようで、「eBay」同様、「Yahoo!オークション」にはすでにたくさんの日本仕様バッグが出品されており、定価2100円にもかかわらず現在の価格が2万円に迫っているものもある。まあ、それだけ多くの人が欲しがっているということなのだけど、バッグ製作の目的とズレていることから、「We Are What We Do」はオークション出品に対して不快感を示している。

7月19日の午前10時からは、公式サイトでのネット販売も行うのだけど、こちらも申し込みが殺到しそうなのだ。

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