五輪の野球アジア予選に韓国と台湾のメジャー組、星野監督が警戒。

2007/07/15 05:13 Written by コ○助

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来年開催の北京オリンピックに向けて、今年11月26日から台湾で開催される野球のアジア予選。2012年のロンドンオリンピックからは野球競技が除外されることが決定しているため、野球にとっては事実上の「最後のオリンピック」となるなりが、日本は星野仙一監督を迎え、必勝態勢でこの大一番に臨むことになるなりよ。野球の日本代表はまだ公開競技(通算1回目)だった1984年のロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得して以来、一度も金メダルには手が届いていないだけに、北京オリンピックは最後の最後で「悲願」を成就できるかにも注目が集まっているなりね。

アジア予選に派遣する星野ジャパンのメンバーは、今年5月に第1次候補の60人を発表済み。過去の大会では選手の供出に消極的だった各球団も、今度ばかりは全面協力の姿勢で一致しており、第1次候補には日本代表の名にふさわしい名前がズラリと並んだなりよ。この60人をベースに、10月上旬には30人程度まで絞り込み、五輪予選には24選手で臨むことになるなりね。

ただ、星野ジャパンの懸案はメジャーで活躍する日本人選手が「ゼロ」であること。マリナーズのイチロー外野手やレッドソックスの松坂大輔投手、ヤンキースの松井秀喜外野手など、日本でズバ抜けた成績を残し、メジャーで大活躍をしている選手が、契約上の問題やメジャー選手会の動向などから、星野ジャパンへの参加の可能性が極めて低い状況なりよ。日本人メジャーリーガーに頼らずとも、60人の候補でも十二分に豪華なメンバーではあるなりが、真の「最強軍団」の結成という意味では、日本人メジャーリーガーが参加すれば心強いのは確かなりよね。

では、アジア予選でライバルとなる韓国や台湾の現状はどうなのかを確認すると。韓国は代表の第1次候補(55人)を発表しているなりが、その中には現役のメジャーリーガーと、メジャーリーグで実績を残し、現在はマイナーでプレーしている選手が計5人エントリーしているなりよ。

◎米国でプレーする韓国野球代表の第1次候補入り選手(所属、成績は7月15日現在)
金炳賢投手(マーリンズ) MLB通算48勝 今季4勝4敗、防御率4.94
朴賛浩投手(アストロズ傘下3Aエクスプレス) MLB通算113勝
徐在応投手(デビルレイズ傘下3Aベルズ) MLB通算28勝
柳済国(デビルレイズ傘下3Aベルズ) MLB通算1勝
秋信守外野手(インディアンス傘下3Aバイソンズ)
[参考]海外組では李承ヨプ(巨人)、李炳圭(中日)も。

メジャーリーガー参加へのハードルが高いのは日本も韓国も同じ条件なりが、韓国は過去の大会を見ても積極的に交渉をしているだけに、今回のアジア予選にも何人かのメジャー経験者が参加することは間違いなさそうなりよ。

一方の台湾も米国でプレーする選手は多く、何人かは確実に参加すると見られているなりね。

◎米国でプレーする台湾出身選手
王建民投手(ヤンキース) MLB通算36勝 今季9勝4敗、防御率3.36(昨季19勝)
郭泓志投手(ドジャース) MLB通算2勝 今季1勝4敗、防御率7.42
曹錦輝投手(ドジャース) 今季0勝1敗、防御率3.00
胡金龍内野手(ドジャース傘下3Aラスベガス51s) 今季オールスター前哨戦MVP
耿伯軒投手(ブルージェイズ傘下1Aブルージェイズ)
林哲シュエン外野手(レッドソックス) 新人
陳鴻文投手(カブス) 新人
[参考]海外組には林威助外野手(阪神)、姜建銘投手(巨人)、許銘傑(西武)、呉偲佑投手(ロッテ)、林恩宇(楽天)らも。

この中でズバ抜けた成績を残している王建民投手に関しては、契約上の問題をクリアするのは難しいとの見方が優勢のようなりが、ドジャースで中継ぎとして活躍している郭泓志投手&曹錦輝投手の2人が参加する可能性は十分にありそうなりね。日本にとっては厄介な相手になるのは間違いないなり。

北京オリンピックの野球競技出場枠は、世界で8枠。アジアは本来2枠なりが、開催国の中国は自動的に枠が与えられているため、残り1枠を争うことになるなりよ。仮に11月からのアジア予選で敗れることがあったとしても、来年3月に3枠を争う世界最終予選が残されているとはいえ、すっきりとアジア予選で出場を決めたいところ。ライバル国が強力な布陣で臨もうとしているだけに、星野ジャパンも「最強軍団」で臨めることを願うばかりなり。

◎星野ジャパンの第1次候補60人
◇投手(29人)
日本ハム/ダルビッシュ有、武田久、八木智哉、MICHEAL
西武/西口文也、小野寺力、涌井秀章
ソフトバンク/馬原孝浩、新垣渚、和田毅、杉内俊哉
ロッテ/薮田安彦、渡辺俊介、小林宏之
楽天/田中将大、青山浩二
中日/川上憲伸、岡本真也、岩瀬仁紀
阪神/藤川球児
巨人/林昌範、上原浩治、高橋尚成、内海哲也、金刃憲人
広島/黒田博樹、大竹寛
横浜/那須野巧、木塚敦志

◇捕手(5人)
ロッテ/里崎智也
中日/谷繁元信
阪神/矢野輝弘
巨人/阿部慎之助
横浜/相川亮二

◇野手(内野手15人+外野手11人)
日本ハム/稲葉篤紀(外)
西武/中島裕之(内)、和田一浩(外)
ソフトバンク/松中信彦(内)、多村仁(外)、大村直之(外)
ロッテ/TSUYOSHI(西岡剛)(内)、今江敏晃(内)
オリックス/北川博敏(内)、村松有人(外)
楽天/礒部公一(外)、鉄平(土谷鉄平)(外)
中日/荒木雅博(内)、井端弘和(内)、福留孝介(外)
阪神/鳥谷敬(内)、今岡誠(内)
巨人/小笠原道大(内)、二岡智宏(内)、谷佳知(外)、高橋由伸(外)
広島/梵英心(内)、新井貴浩(内)
横浜/村田修一(内)
ヤクルト/宮本慎也(内)、青木宣親(外)

◎野球日本代表の五輪での成績
1984年 ロサンゼルスオリンピック 金メダル(公開競技)
1988年 ソウルオリンピック    銀メダル(公開競技)
1992年 バルセロナオリンピック  銅メダル
1996年 アトランタオリンピック  銀メダル
2000年 シドニーオリンピック   4位
2004年 アテネオリンピック    銅メダル
[参考]
2006年 ワールド・ベースボール・クラシック 優勝

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