リアル版「おおきく振りかぶって」? 高校野球で女性監督がデビュー。

2007/07/10 14:13 Written by コジマ

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昨年、現早大の斎藤祐樹投手擁する早実と現楽天の田中将大投手擁する駒大苫小牧が歴史的な決勝戦を繰り広げた全国高校野球選手権大会。89回目を迎える今年も、6月16日に開幕した沖縄県をはじめ16道府県で地区予選が始まり、甲子園を目指す熱戦の火ぶたが続々と切られているのだ。

こうした中、7月8日に開幕した神奈川大会で、史上初の女性監督がデビューする。まるで、「月刊アフタヌーン」で連載中の野球漫画「おおきく振りかぶって」で主人公・三橋廉ら県立西浦高校の野球部を率いる「モモカン」こと百枝まりあ監督のようなこの女性は、県立吉田島農林高校の伊澤里江監督。偶然にも、年齢もモモカンと同じ23歳なのだ。

モモカンとの相違点は、身長が155センチしかないところ。2005年に同校のコーチに就任した際は、野球部員が「どこかの中学生が来たのかと思った」(神奈川新聞より)のだとか。しかし、伊澤監督は地元神奈川の秦野北中学で遊撃手として活躍し、県内でも強豪として知られる向上高校から誘いがあったほどの経験者。向上高校で野球部以上に強豪だというソフトボール部に進み、相模女子大でも続けていたので、その指示は的確だという。

ちなみに、向上高校からスカウトされた際に、同校の野球部長に「自分、女なんですけどいいですか」と聞いたそうな。うーん、なんとも男らしい。

昨年11月の前監督退任後、今春から吉田島農林高校の指揮を執る伊澤監督にとって、7月12日に行われる市ヶ尾高校戦が公式戦デビューとなる。「すべてを夏の一瞬に懸ける高校野球にずっとあこがれてきた。でも自分の夢や初の女性監督としてというより、純粋に選手たちを勝たせてあげたい。旋風、巻き起こしますよ」(神奈川新聞より)と語る男勝りの監督に率いられた吉田島農林高校、「おおきく振りかぶって」の西浦高校のように人間としても成長しながら、全国最多194校が参加する激戦区の神奈川大会を戦い抜いてほしいのだ。

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