北米で公開される「夏のハリウッド映画」を先取りチェック(1)。

2007/07/03 10:44 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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(このコラムには映画のネタバレが含まれている可能性があります。ご注意下さい)

5月中旬から夏休みモードに突入した米国。ハリウッド映画界では、「シュレック 3」「スパイダーマン 3」、「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」と、3大シリーズ作品が、夏の封切作品として公開されました。しかし夏休みは9月まで……。余裕で3か月半は続きますから、最初に大物を公開させてもその後が続かなきゃ、活気が出ません。果たしてこれから夏の終わりまで、見モノの映画は登場するのでしょうか? 気になる公開予定のハリウッド映画を、今回はシリーズ・コラムでお届けします。

今回ご紹介するのは今年7〜8月に公開される予定の作品。日本でも話題となっている映画や、反対に日本ではDVD発売のみで終わってしまうかもしれない、レアな作品まで、いろいろ厳選してみました(カッコ内は公開予定日)。

■ "Transformer" (7月4日)

地球征服を図るエイリアンたちが、その達成の日を7月4日と定め、計画の最後の仕上げとして地上に送り込んだ「トランスフォーマー」。この不思議な金属生命体は、地球に到着直後にジェット機や車、CDプレーヤー、カメラ……といった物体に姿を変えますがやがて攻撃的なロボットにトランスフォーム(変身)して人類滅亡を成し遂げようとするのです……。地球を救う鍵を握るのは、たった1人のティーンエイジャー。果たして彼はエイリアンたちを退治出来るのか? 日本公開は8月4日。

■"License To Wed"(7月4日)

教会で伝統的な結婚式を挙げようと、最近婚約したばかりのカップルが神父の元を訪れます。しかし結婚式の予約がいっぱいで、この先2年間たったの1日しか式場が開いていないというのです。急いでその日をゲットした2人。今度は神父から「私が教える『婚前準備のクラス』にパスしなければ、式を挙げてあげない!」と宣言されます。神父役はロビン・ウィリアムス。新郎役のジョン・クランスキーはまだ日本では認知度が低いと思いますが、米国では人気コメディ「オフィス」でブレイクした俳優。そのベビーフェイスが人気です。

■"Joshua"(7月6日)

今年のサンダンス映画祭で撮影賞を受賞した作品。ウォール・ストリートで働く父、家事と子育てに専念する母とともに、裕福な家庭で育ってきた少年・ジョシュアですが、ある日妹が生まれることになり……。いきなり両親の注目が赤ん坊にいってしまい、孤独とジェラシーを感じた9歳の彼は、次第に子供とは思えない残酷さで彼らを追い詰めていくのです。現代スリラーの傑作と評判の作品です。

■"Harry Potter and the Order of the Phoenix"(7月11日)

ご存知「ハリー・ポッター」のシリーズ第5弾「不死鳥の騎士団」です。ダニエル・ラドクリフをはじめ、登場人物がどんどん大人になってしまい、ちょっと寂しい気もしますが、その分ストーリーに複雑な人間関係も出てきて、作品に深みが出てきましたね。7月21日にはシリーズ最終巻となる「ハリー・ポッターと死の秘宝」も発売予定。とりあえず7月はハリ・ポタの話題でいっぱいになるかと。

■"Captivity"(7月13日)

誘拐、そして解禁。金と名声を手にしたスーパー・モデルに降りかかったこの悪夢を、被害者と犯罪者、両方の心理描写で描いたサイコ・サスペンス映画です。主役を演じるのは「24」でジャック・バウアーの娘、キム役だったエリシャ・カスバート。今のところ主演映画が当たっていない彼女なので、今作品はヒットするといいですねぇ。

■"Interview"(7月13日)

インディーズ映画界、最高の俳優とまで称されるスティーブ・ブシェーミが監督、脚本、主演。前回彼がこの3役をこなした作品 "Tree Lounge" は、仕事も私生活もうまくいっていない男性が「人生とは何ぞや」を探るストーリー。これといって何が起こるでもない日常生活のを描いておきながら、主役の男性に妙に共感させられる粋な映画でした。"Interview" では凄腕のジャーナリストを演じるブシェーミが、アイドル女優(シエナ・ミラー)にインタビューするという仕事を押し付けられたところから始まります。2人の言葉の掛け合いが最大の見所だと、公開前から話題の作品です。

(つづく)

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