パリス・ヒルトン報道を米女性キャスターが拒否、ネットで称賛の声。

2007/07/01 14:47 Written by コジマ

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飲酒運転による免許停止中、たびたび運転したことで米ロサンゼルス郡拘置施設に収監された「お騒がせセレブ」のパリス・ヒルトン。6月26日の出所の際には、大勢の報道陣やファンが待ち受ける施設の正門前に三つ編みに押さえ気味のメイクといった清楚な姿で登場し、満面の笑みで両親の車に乗って帰宅したのだ。

出所後には、“米国版「徹子の部屋」”といわれるCNN「ラリー・キング・ライブ」に初登場し、獄中生活について「人生観が変わった」「私にとって新しい人生の始まりのように感じている」などと語り、「もう絶対お酒を飲んで運転しない。たとえ1杯でも絶対同じ間違いは犯さない」との決意を述べていたのだ。

この番組は有名人がノーギャラで出演することで有名で、パリスも出演料なしだったみたいだけど、出所前には米3大ネットワークのうちABCとNBCが自局への出演に100万ドル(約1億2000万円)を提示したと報じられ、パリスに関する報道は過熱する一方だったのだ。

こうした中、米ニュース専門局MSNBCの生放送番組「モーニング・ジョー」で、女性キャスターのミカ・ブレンジンスキーさんがパリスに関するニュースの読み上げを拒否し、原稿を破ってシュレッダーに捨てたのだ。破る前にはライターで燃やそうとしてアシスタントに制止されるなどかなり過激な行動に出ており、最後には「プロデューサーは、私がやめようと提案したこの話題をトップニュースにした。なぜこんな話題がトップになるのか分からない」と批判している。

この模様が6月27日に動画投稿サイト「YouTube」へ投稿されたところ、7月1日までに視聴回数が100万回を超え、3000件以上のコメントが寄せられている。コメントの多くは「ミカ、最高!」「いいね、ミカは私のヒーローだ」などブレンジンスキーさんを称賛するもので、「MSNBCに解雇されないよう、手紙を書こう」という応援の声もあった。また、「イラクなどの重要ニュースがあるのに、誰がパリスを見たいと思うのか。主流メディアはくだらないニュースを流し続け、米国人を無知にしようとしている」など、大手メディアに対する批判も上がっている。

一方で、シュレッダーが周到に用意されていることから、MSNBCの演出なのではないかという批判も寄せられている。たしかに、ライターで火を付けようとする場面でも演出っぽさが感じられるのだ。

とはいえ、この番組によって主要メディアの報道姿勢に対する米国人の怒りがあらわになったのも事実。深刻なニュースがあるのに「ハンカチ王子」や「ハニカミ王子」などをより大きく取り上げる日本でも、自局の報道姿勢に疑問を投げかけるキャスターが現れてもいいかも。

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