ティエリ・アンリ選手がバルセロナと正式契約、背番号は14に。

2007/06/26 14:13 Written by コジマ

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レアル・マドリードの4季ぶり30度目の優勝で幕を閉じた2006-07シーズンのサッカー、スペイン1部リーグ。今夏に米サッカーリーグ、ロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍が決定しているデビッド・ベッカム選手も、最後の最後にタイトルを獲得できたのだ。

その一方で、レアルに勝ち点で並びながら、直接対決でレアルに勝てなかったため3連覇を逃したのがバルセロナ。6月17日のヒムナスティック戦では、レアル勝利の報道を聞いたバルサ・ファンの嘆きがスタジアムに響きわたっていたのだ。

そんなバルセロナに、世界屈指のストライカーが加わることとなった。英1部リーグのアーセナルに所属していたフランス代表のFW、ティエリ・アンリ選手の加入が正式に発表され、記者会見が開かれたのだ。イタリア1部リーグのミランや以前から獲得を狙っていたインテルとの争奪戦末に獲得したのだけど、アンリ選手も「この場にいることに大きな喜びを感じる。チームに貢献できると思う」「勝つために100%の力を出したい。バルセロナは素晴らしいクラブだ」と、名門チームへの移籍に興奮しているようなのだ。

アンリ選手は、当時フランス1部リーグ、モナコの指揮官だった名将アーセン・ベンゲル監督によって見出され、イタリア1部リーグのユベントスの短期所属を経て、同監督が指揮を執っているアーセナルに移籍したのだ。圧倒的なスピードとゴール感覚で98年のW杯や00年のEUROではフランス代表の優勝に貢献し、02年、そして04年から3年連続で英1部リーグの得点王になっている。

バルセロナでの背番号はアーセナルで付けていたのと同じ14に決まったのだけど、これは元オランダ代表の天才プレーヤー、ヨハン・クライフがバルセロナに在籍していたときに付けていた背番号でもあるのだ。「フィールドの指揮官」として活躍していたクライフとアンリ選手ではプレースタイルが異なるけれど、低迷中のバルセロナを救ったクライフのように、アンリ選手の加入によって来季は王座を奪還できるかもしれない。ただ、チーム上層部ともめて退団したことは踏襲してほしくないな。

ブラジル代表のロナウジーニョ選手やカメルーン代表のエトー選手、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手に加えてアンリ選手が入るなんて、来季のバルセロナはとんでもなく豪華なFW陣を抱えることになるのだ。ポジションはどうするんだろ。

また、アンリ選手入団で気になるのが、カメルーン代表のサミュエル・エトー選手の動向。一部では、アンリ選手との交換でアーセナルに移籍する可能性(アンリ選手の金銭代償とされていた移籍金が予想よりも低い2400万ユーロ=約40億円=だった)や、アンリ選手獲得を失敗したミランが3000万ユーロ(約50億円)を用意していることが報じられたけど、エトー選手は残留を望んでおり、チームもとどまってくれることを希望しているようなのだ。ミランは、同じバルセロナ所属でイタリア代表のジャンルカ・ザンブロッタ選手の獲得にも動いているのだそう。

なにはともあれ、世界でも屈指のストライカーであるだけでなく、ゴールに対する独自の美学を持つアンリ選手、スペインでどんな活躍をするのか、いまから楽しみ。一方で、アンリ選手がいなくなったアーセナルの試合を見る機会が減りそうなのだ。

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