ホットドッグ早食い大会7連覇に黄信号、小林尊氏が顎関節症に。

2007/06/25 12:10 Written by コジマ

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米ホットドッグチェーンのネイサンズが主催するホットドッグの早食い大会「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」で、2001年に前年の優勝記録である25個を大きく上回る50個で初優勝した小林尊氏。その後も自身の世界記録を毎年のように更新し、現在6連覇中(昨年の記録は53個と4分の3)。05年には、米スポーツ専門放送局フォックス・スポーツの特集「スポーツ界で最も恐れられている10選手」に選出されているのだ。

全米で放送されるほど有名なこの選手権は、今年も7月4日の米独立記念日にニューヨークのコニーアイランドで行われる予定なのだけど、「Tsunami」の愛称で知られている小林氏の7連覇に黄色信号がともってしまった。早食い選手の生命線とも言えるあごに障害が発生したことを、自身のブログで告白したのだ。ブログによると、2年ほど前からあごの関節に違和感をおぼえ始め、今回のトレーニング中には痛みが出てきたそうなのだ。しかし、選手権連覇、それも先日前年準優勝者のジョーイ・チェスナット氏に破られた世界記録(59個半)を更新しての優勝を目指していたため、痛みをこらえて鍛錬を続けていた。

どんなトレーニングをしているのかは気になるところだけど、そんな状態で「いままで以上の高強度のトレーニング」(本人談)を続けたことがたたって、ある日、指1本分しか口が開かなくなった。森高千里や小泉今日子がかかったことで有名になった顎(がく)関節症になってしまったようなのだ。

顎関節症はあごの関節に支障を来す病気で、口の開閉の際に雑音が発生する比較的軽度のものから、小林氏のような痛みを伴う重度なものまである。若い女性に多く、かみ合わせの悪さや、左右どちらか一方で食べ物をかむ、歯ぎしりやくいしばる癖、うつぶせ寝や頬杖、ストレスなどが原因となっているのだそう。日本歯科医師学会の公式サイトでは予防法としてあごを鍛えることも挙げているのだけど、小林氏は鍛えすぎてこの障害を負ってしまったようなのだ。

小林氏はブログで〈フードファイターにとっての顎関節症は、野球で言えばピッチャーが肘の故障をしたようなもの。〉とし、〈正直に言えば、7月4日の大会までに完治させるのは、ほぼ絶望的な状況です。〉〈今後の活動にも関わる重大な問題。〉と、かなり症状が重いことを告白している。しかし、今年3月に母を亡くしたショックから活動を休止していた小林氏、今月16日に活動再開を宣言し、ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権の連覇は「お母さんへの供養」としていたので、何があっても出場するようなのだ。

現在、日本でカイロプラクティクス施術師の治療を受けながら、大会に向けて回復を祈っている状態。どんな小さなことでも、治療に関する情報を寄せてほしいとしているのだ。

ちなみに、同選手権では96年以来、99年を除いてすべて日本人が優勝しており、00年の新井和響氏と合わせて日本人としても8連覇、11勝目がかかっている。いわゆるフードファイトには賛否があるけれど、米国でも注目されている人物なので、今回のことを残念に思っている人も多いのではないだろうか。自身も〈これ以上症状を先のステージに進めてしまったら、選手生命にかかわるような事態も頭をよぎります。〉としているので、思い入れはあるだろうけど無理をしない程度にがんばってほしいのだ。

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