マスミズブートキャンプ? 「桑田式ストレッチ」がメジャーを席巻。

2007/06/22 21:52 Written by コジマ

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今月9日のメジャー昇格以来、順調な投球を続けている米大リーグ、ピッツバーグ・パイレーツの桑田真澄投手。21日のシアトル・マリナーズ戦では六回から登場し、ついにイチロー外野手と対戦。1997年のオールスター以来となる2度目の顔合わせだったのだけど、現在、打率がア・リーグ2位のイチロー外野手を見事空振り三振に仕留めたのだ。

20日には試合前に談笑した2人、今年の春季キャンプで右足を捻挫し、開幕メジャー入りできなかった桑田投手は、これまで故障もせずに活躍を続けるイチロー外野手にその秘訣を聞いていた。その桑田投手は、巨人時代の1995年に右ひじの副じん帯を断裂するという選手生命が危ぶまれるほどの大ケガを負った経験があり、ロサンゼルス・ドジャーズの専属医にもなっているフランク・ジョーブ博士の手術を受け、97年に最多勝を争うほどに復活したのはみなさんもご存じのとおり。復帰戦でマウンドにひざまずいてプレートに右ひじをつけていたシーンは、感動的だったのだ。

手術後は投球ができないために下半身を鍛えまくった桑田投手、毎日走りこんだために東京・多摩川にある練習場(読売ジャイアンツ球場)の外野部分の芝がはげ、「桑田ロード」と呼ばれる道ができ上ったという逸話も有名で、復帰後も以前のような投球ができなくなったために古武術を取り入れたり、関節や筋肉などの機能について学んだりと、独自の理論を取り入れてきている。

そうした経験から完成したのが、通称「桑田式ストレッチ」。肩やひじのケガを防ぐための自己流ストレッチなのだけど、春季キャンプで桑田投手が黙々と行っている姿を見たパイレーツのトレーナーたちが、チームや傘下の野球アカデミーに採用することを決定したそうなのだ。

39歳にしてメジャーの舞台に挑戦し、21日の試合でも2回を登板してイチロー外野手を含む4つの三振を奪った桑田投手、その柔軟性はもともと関節がやわらかい中南米系の選手たちに決して引けをとらない。ケガをしないことはよい選手の1要素でもあるため、桑田式ストレッチによってパイレーツの選手が強化されるかも。

3A時代にもチームメイトに伝授していたそうで、サンケイスポーツにはその当時と現在の指導シーンが掲載されているのだけど、その姿はまるで日本を席巻している「ビリーズブートキャンプ」のビリー・ブランクスのよう。あまり派手なことを好まない性格なだけに、ちょっと照れくさそうにも見えるのだ。

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