海岸で事故リスク高いのは「サメ」よりも「砂」? 米医師が忠告。

2007/06/22 14:05 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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毎年夏になると、海岸での事故が増えてまいります。ここ数年、米国では特にサメに襲われたという報告が注目を集めています。メディアがかなり大げさに報道したせいか、あたかも突然サメが大繁殖したか、凶暴化して人々を襲い始めたかのような印象を受けた人もいるかもしれません。

しかしサメに襲われて死亡したという件数は、他の海岸で起こった事故に比べるとまだまだ少なく(一番多いのはやはり溺死)、「海=サメが沢山=危険」という考えは、ちょっと安直過ぎるという気も。そして米科学誌に先日発表された報告書では、サメなんかよりももっと怖い存在が海岸には潜んでいると警告されています。

この報告書の著者はハーバード大学のブラッドレー・マーロン医学教授と、ミネソタ州の心臓医バリー・マーロン医師。ちなみに2人は父子という間柄です。彼らは海岸や工事現場で、砂に生き埋めになってしまったという報告に注目。過去20年ほどの米国での事故記録を調べ、その集計結果を発表したのです。

それによると、誰かが遊びで掘ったと見られる砂地の穴に落下、崩れ落ちた砂に生き埋めになったケースなど、砂による死亡事故が1985年以来少なくとも23件あったそう。90年〜06年に限った場合、16人が同様の事故で命を落としており、同期間にサメに襲われて死亡した人数より上回るのです。

犠牲者は特に子供が多く、保護者が見守っていない時に砂地で遊ばせることは大変危険とのこと。なるほど。ウォール家の娘たちもまだまだ幼い年齢ですから、今後は気をつけなければなぁ……。

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