UEFAチャンピオンズリーグ決勝、73クラブの頂点に立ったのは?

2007/05/24 07:24 Written by コジマ

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欧州最強のクラブチームを決定するUEFAチャンピオンズリーグ(CL)。今年も73クラブが参加し、昨年7月から頂点を目指す戦いを演じてきたのだ。ぼくが応援するアーセナル(イングランド)は、3月に行われた決勝トーナメント1回戦で早々に敗退。昨年準優勝だったのでかなり期待していたのだけど、2試合とも有利に試合を進めながらもPSV(オランダ)の堅い守りに阻まれて得点することができなかったのだ。2戦目の1点も、PSVのアレックス・ロドリゴ選手のオウン・ゴールだったし。

アーセナルの話は置いといて、5月24日にギリシャのアテネ・オリンピック・スタジアムでCLの決勝が行われ、ついに今季の欧州最強クラブチームが決定したのだ。

今季最高の舞台にのぼったのは、ミラン(イタリア)とリバプール(イングランド)。メディアでたくさん報道されているように、この2チームは2004-05シーズンの決勝でも激突しており、そのときは前半で3点のリードを奪われたリバプールが追いつき、PK戦を経て奇跡の優勝を手にしている。今回の決勝は、このとき出場した選手が両チーム合わせて13人が先発でプレーするとあって、例年以上に注目されていたのだ。

また、6度目の優勝を目指すリバプールは昨年の覇者であるバルセロナ(スペイン)や今季好調のチェルシー(イングランド)を、ミランはプレミアリーグ1位のマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)やバイエルン(ドイツ)をそれぞれ下して決勝にのぼっており、実力的にも申し分のない対決だったのだ。ちなみに、中村俊輔選手率いるセルティック(スコットランド)は、決勝トーナメント1回戦でミランに敗れているのだ。

さて、試合の前半はリバプールが押す展開だったのだけど、チームカラーの赤と黒ではなくあえて05年に着た白いユニホームで臨んだミランが前半終了間際の43分、カカ選手がファールをうまくもらい、アンドレア・ピルロ選手のフリーキックがフィリッポ・インザーギ選手の肩に当たって先制したのだ。

後半、リバプールはW杯で日本代表を苦しめたオーストラリア代表のハリー・キューウェル選手を投入してさらに攻勢を強めるものの決定力を欠き、逆にカカ選手の完璧なスルーパスからインザーギ選手に2点目を奪われてしまった。

カカ選手に次ぐ得点ランキング2位の“倉内”ことピーター・クラウチ選手を投入したのだけど、時間を稼ぐミランを攻めあぐねて同選手をうまく活かすことができずに空転。43分にコーナーキックからディルク・カイト選手がヘディングで一矢報いたものの、2-1でミランの7回目となる優勝が決定したのだ。

いやはや、カカ選手のすごさをあらためて見せつけられたような試合だったのだけど、キャプテンのパオロ・マルディーニ選手やジェンナーロ・ガットゥーゾ選手、GKのジーダ選手らのプレーも光っていたのだ。リバプールは、スティーブン・ジェラード選手がドリブル突破から持ち込んだ決定的な場面で、ジーダ選手に止められたことが悔やまれるのだ。

試合終了後は、ガットゥーゾ選手がいち早くサポーターのもとに駆け寄り、“兄貴”ぶりを発揮。今年から観客席で行われることになった優勝カップ「ビッグイヤー」の授与式が終わると、ミランの選手たちはそれぞれに喜びを爆発させていたのだ。

同時に、カカ選手の得点王(10点)も決定。2位のクラウチ選手やルート・ファン・ニステルローイ選手(レアル・マドリード)、フェルナンド・モリエンテス選手(バレンシア)、ディディエ・ドログバ(チェルシー)と4ゴールも差を付けての受賞で、今回のCLはカカ選手の大会といっても過言ではないかも。

10カ月の激闘を経て新たな歴史を刻んだミラン。敗れはしたものの、すばらしい試合を見せてくれたリバプール。そして、参加したすべてのチーム、選手に感謝しつつ、次の大会にも期待したいのだ。とはいえ、あと2カ月で07-08シーズンの予選が始まるんだよなあ。

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