英BBCが史上最悪の歌詞ワースト10発表、U2やオアシスもランクイン。

2007/05/09 23:37 Written by コジマ

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よく「音楽好きは2種類に分かれる」といわれる。メロディーなど音を重視する人と歌詞を重視する人のことなのだけど、前者は洋楽が好きになる可能性が高く、後者は邦楽が好きになる場合が多いのだそう。ぼくの場合は入り口が音で、そのメロディーが気に入ると歌詞も知りたくなるというパターン。特に洋楽を聴いていると、後で歌詞を知って感動することが多いのだ。

こうした歌詞の評価は英国では積極的に行われており、優れた作詞者を表彰するアイヴァー・ノヴェロ賞が毎年開催されているほか、昨年4月には英国の音楽専門チャンネルVH1が「お気に入りの歌詞」を企画している。

日本でも、音楽誌「ロッキング・オン」が今年の3月号で「ロック名詞選100」を特集した。順位はつけられなかったものの、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」やローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」、ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」、ザ・フーの「ババ・オライリィ」、レディオヘッドの「クリープ」、アークティック・モンキーズの「ホエン・ザ・サン・ゴーズ・ダウン」などが大きく取り上げられており、翻訳された歌詞を読んであらためて感動したのだ。

さて、そんな中、英ラジオ局BBC 6 musicのマーク・ライリーがパーソナリティを務める「Brain Surgery」という番組で「史上最悪の歌詞(6 Music reveals worst pop lyrics in the world… ever!)」をリスナーから募集。5月4日の放送でワースト10を発表したのだ。リストは以下の通り。

1. デズリー 「ライフ」
2. スナップ 「リズム・イズ・ア・ダンサー」
3. レイザーライト 「サムウェア・エルス」
4. ABC 「ザット・ワズ・ゼン・バット・ジス・イズ・ナウ」
5. U2 「エレヴェイション」
6. TOTO 「アフリカ」
7. オアシス 「シャンペン・スーパーノヴァ」
8. デュラン・デュラン 「プリーズ・テル・ミー・ナウ」
9. ヒューマン・リーグ 「レバノン」
10. ブラック・サバス 「ウォー・ピッグス」

いずれも劣らぬ名曲ぞろいで驚いたのだけど、その歌詞を見て納得。韻を踏むために無理矢理つないでいるため、意味不明な内容となってしまっているのだ。それも、セックス・ピストルズの名曲「アナーキー・イン・ザ・UK」の〈I am a anti-Christ/I am a anarchist〉といったものではなく、例えば1位に選ばれたデズリーの「ライフ」では、〈I don't want to see a ghost/It's the sight that I fear most/I'd rather have a piece of toast/Watch the evening news〉が問題視されているのだけど、〈お化けを見たくない/それは一番怖い光景/それよりも私はトーストを一切れ食べたいわ/夕方のニュースを見ながら〉と、訳の分からないものになっている。それだけでなく、「ghost」「most」「toast」とせっかく韻を踏んできたのに、最後の「news」で台なしになってしまっている。

また、ぼくが大好きなオアシスの「シャンペン・スーパーノヴァ」も7位に選ばれている。ぼくはセカンド・アルバム『モーニング・グローリー』の輸入盤を手に入れた際にこの曲調に感動し、せっかくだから訳してみようと試みたのだけど、意味の不明さに振り回された覚えがあるのだ。だって、今回問題にされている部分〈Slowly walking down the hall/Faster than a cannonball/Where were you when we were getting high?〉は意訳しても〈ホールに降りていく、ゆっくりと、キャノンボールより速く/オレたちがハイになったとき、キミはどこにいたんだい?〉となってしまう。うーん、ワケが分からん(笑)。まあ、邦楽でもハイロウズは意味不明な歌詞がたくさんあったし、「ロックってこんなもんだ」なんて言われたら納得してしまうのだけど。

この番組は、現在もBBC 6 musicの公式サイトで聴くことができる。ランクインした曲も流れるので、興味のある人はぜひ。

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