オグリキャップやトウカイテイオー、ディープインパクトなど、歴史に名を刻んできた名馬たちの名前は、趣深く、そして印象深いもの。偉大な成績が名前を輝かせている、という面はあるにしても、語感や名前の由来から「歴史に残るべくして残った」のではないかと思わせるほど、力強い「何か」を持つ競走馬は少なくないなりね。もちろん、そういう名前を持っていながら、大成できない競走馬のほうが多いこともまた事実なりが……。
一方で、ちょっと変わった名前を持つ競走馬も多いのは、競馬を少しでもかじったことがある人ならご存じのとおり。そもそも馬名の登録には「9文字以内」「有名な競走馬と同じ馬名はNG」「奇妙な名前はNG」など、日本軽種馬協会が定めた規定と審査があり、あまり変な名前は登録できない仕組みが用意されているなりが、それでも「なぜか」審査を通ってしまったような、ヘンテコな名前の競走馬が時々現れるなりよ。
例えば、地方の船橋競馬に所属する現役競走馬の「
キンタマーニ」。なんとも卑猥な名前の競走馬なりが、これは
インドネシアのバリ島に実際にある地名にちなんだ、ということで審査をクリアしているなりね。これが許されてしまうのであれば、
南太平洋のバヌアツ共和国にあるエロマンガ島にちなんだ「エロマンガ」なる競走馬が現れる可能性も当然あるわけなり。
卑猥な馬名といえば、「コウマン」を冠名につけた競走馬が多数存在していた時期があったのも、競馬ファンならご存じの人も多いのでは。重賞の「ウィンターステークス(G3)」を勝ったこともある「
チェリーコウマン」をはじめ、「
コウマンサウンド」「
コウマンソブリン」「コウマンジョイナー」「
コウマンシンゲキ」などなど。これらは馬主が「有限会社弘馬(こうまん)」だったので認められたようなりが、現役だったのは80年代にも関わらず、今なお語り継がれているなりよ。
ほかにも「
エスエムファイヤー」「
ゴールデンボール」「
シゲルマンゲタック」などの卑猥系、「
ナグルチャンス」「
ワタシメダチタイ」「
ウマスギル」などの台詞系、「
アッチッチ」「
ゴロゴロ」などの擬音系、「
オバサンオバサン」「
ダルビッシュウイン」などの自由系などなど。ヘンテコな名前の競走馬を挙げ始めたらキリがないなりね(笑)。
何百万円もする競走馬にこうした名前を付けて楽しめる馬主の「余裕」には恐れ入るなりが、ファンを楽しませてくれている側面も否めないなりよね。皆さんは思い出に残る名馬ならぬ「珍名馬」はいるなりか?