セントルイスにあるとあるショッピングモールには、建物内に一部特別イベント用の広場があります。クリスマスになると巨大なクリスマスツリーが飾られて、ここにサンタクロースがやってきたり、地域のガールスカウトがクッキーで飾った彫刻を展示したり……と多目的に使われています

面白いのが、こういうイベントがない期間はこのスペースに水が張られ、なんと「噴水の池」になっちゃうということ。だだっ広い面積を無駄にしないばかりか、水の流れる音がするだけでなんとなく落ち着いた雰囲気になるので、なかなかの有効利用だといえましょう。

で、ここに水が溜まった状態になると、なぜか行きかう人々がコインを投げていくのです。もちろんここだけに限らず、米国でも日本でも、それこそ世界のいろんな場所で見かけられる習慣なんですが。一説によると、この「噴水にコイン」、どうやらローマにある「トレビの泉」が発祥のよう。観光名所としても名高いこの噴水へ、肩越しにコインを投げるとまた将来ここに戻ってくることが出来る、という言い伝えがあるんですが、これがオードリー・ヘプバーン主演の名作「ローマの休日」で紹介されて、一気に有名になったのだと思われます。

まあ、ローマを再度訪れるっていうのはロマンチックだけど、セントルイスのショッピングモールを再訪ってのは、どうよ（笑）？

なにはともあれ、「トレビの泉」。ここに新しいトレンドが生まれそうな事件が……。なんでも先日、初夏を思わせるお天気だった現地で女性がいきなり洋服を脱ぎ捨てて、噴水の中に入り込み泳ぎだしたというのです。多数の観光客がこれを目撃し、さらにはあおり行為をする人も続出。騒然とした中、警察が駆けつけて御用となったそうですが。かなり大きなニュースとして報道されました。

女性はミラノ出身の会社員で、泳いだ理由は「単に暑かったから。それに泉は公共のものでみんなの所有物でしょ？」と話しているそうです。こういう注目を集める行為ってのは、大体次から次へとコピーキャットが現れるので、今後ももしかしたらいろんな人が「トレビの泉」で全裸水泳なんて洒落込んじゃうかもしれません。ゴールデンウィークでイタリアを訪れる人はぜひチェックしてみてくださいませ（笑）。

それにしても暑くなると思考にも影響するのかなぁ？ そんなことを考えさせられる出来事ですね。