「お歳暮・お中元」「遠慮・謙遜」などは外国人に理解しがたい?

2007/04/08 23:52 Written by コジマ

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ぼくが学生の頃、外国人の知り合いに「外国人には歌舞伎が理解できないと思っているでしょ? でもね、外国人にだって歌舞伎を見て美しいと思う感覚だってあるんだよ」と言われたことがある。日本の特異な文化の中には外国人にとって理解しがたいものがあると考えているのはたしかだけど、それは自分の文化を誇っているというよりも、「分かってもらえないだろうな」という「謙遜」の側面があるのだ。

そうした「遠慮・謙遜」が、外国人に理解しがたいであろう日本の文化・風習アンケートで2位に選ばれた。これは、インターワイヤードが今年2月1〜8日に全国の男女5308人を対象に行ったものなのだけど、その中には日本人ですら疑問に思っている風習が多く選ばれており、この結果からも「わかってもらいないだろう」という謙遜の気持ちが読み取れるのだ。

1位は、「お歳暮・お中元」。もはや多くの日本人にとっても理解しがたい慣習になりつつあるのだけど、やはり素直な気持ちから出ない贈り物は外国人に理解してもらえそうにない。「贈り物を強制させられる」という点では、バレンタインデーのチョコレートなども含まれそうなのだ。これと2位の「遠慮・謙遜」と関連して、「つまらないものですが」と贈り物を差し出すことも20代・50代の女性や60歳以上の男女でトップ10入りしている。

また、生まれたら神社に参詣し、クリスマスやバレンタインデーなどの行事があり、結婚は教会式、葬式は仏教式が主流と、節操がないようにも見える「宗教観」が5位に選ばれた。4位の「節分・豆まき」や、年代別にトップ10に顔を出している「座禅」「お盆」「初詣」なども合わせると、総合1位にもなりそうなのだ。

このほか、「正座」(3位)、「おじぎ」(6位)、「家では靴を脱ぐ」(7位)、「納豆を食べる」(8位)などがトップ10入りしており、年代別では「(麺類などを)音を立てて食べる」「本音と建前」「銭湯」などの意見も出ているのだ。なんだか「外国人に理解しがたいもの」ではなく、「自分たちがヘンだと思っているもの」が多く挙げられているような気もする。今度は外国人に直接、理解しがたい日本の文化・風習は何かを聞くのも面白いかも。


☆外国の人には理解しがたいだろうなと思う“日本の文化・慣習”(インターワイヤード調べ)

1. お歳暮・お中元
2. 遠慮・謙遜
3. 正座
4. 節分・豆まき
5. 宗教観
6. おじぎ
7. 家では靴を脱ぐ
8. 納豆を食べる
9. 風呂・湯船に浸かる
10. わび・さび

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