宇宙の歴史や構造が1枚のポスターに、文科省が「宇宙図」を作成。

2007/04/01 12:15 Written by コジマ

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これほどまでに人類の科学が進歩しても、その全容はまだつかめていない宇宙。「いま見ている星は何万年も前の姿で、すでに存在していないものもあるかもしれない」という話を聞いたとき、子供心にロマンと広大な宇宙への畏怖を抱いたのだ。宇宙の話をしていると、なんとなく怖くなってくるし。

そんな宇宙の歴史や構造などを一目で分かるように、1枚のポスターに集約した「一家に1枚 宇宙図 2007」を文部科学省が作成したのだ。これは科学知識を分かりやすく示した「一家に1枚」シリーズの第3弾で、(元素の)周期表とヒトゲノムマップに続くもの。文科省のほか、日本天文学会天文教材委員会が監修し、天文学の研究者が7カ月をかけて作成した力作なのだ。

コピーディレクションはコピーライターの片桐曉氏が担当。アートディレクションには、“SFイラストレーター”として有名なデザイナーの小坂淳氏を起用した。小坂氏は月刊誌「S-Fマガジン」(早川書房)の表紙イラストのほか、国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト「4D2U」のウェブデザインも手がけており、「宇宙図」のアートディレクターはまさに適任なのだ。

気になる内容は、宇宙の歴史と構造に関する最新の情報を「宇宙を見ることは、昔を見ること」「見える宇宙と見えない宇宙がある」「宇宙では、遠くの距離は要注意」「宇宙は『科学の眼』で見えてくる」という4つの「ルール」で説明。ポスター全体も縦を「時間の流れ」、横を「空間の広がり」で表現し、宇宙の誕生から現在の姿、そしてぼくらとのつながりを視覚的に理解できるようになっているのだ。

このポスターは、4月16日から始まる第48回科学技術週間に合わせて、全国の小・中・高校に1部ずつ配付するほか、全国にある300の科学館・博物館で来場者に提供(約15万部)されるとのこと。また、PDF版もウェブで配信しているのだ。

宇宙飛行士の若田光一さんが来秋に国際宇宙ステーションへ長期滞在することが決まったことだし、これを機に宇宙に対する関心を高めてもよいかも。深く突き詰めていくとまた怖くなっちゃうのだけど。

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