モーニングコーヒーによる目覚まし効果は錯覚? 英大学が調査。

2007/03/07 23:03 Written by コジマ

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ゆっくりと朝食を取りながら、または会社や学校に着いてからなど、モーニングコーヒーを欠かせない人は多い。アサヒ飲料から発売されている“朝専用のコーヒー”「ワンダ モーニングショット」も人気商品となっているし、朝にコーヒーを飲むとシャキっとするような気がするのだ。

ところが、こうしたモーニングコーヒーによる目覚まし効果は錯覚だという研究結果が、英ブリストル大学生物心理学のピーター・ロジャース教授らによって報告されたのだ。同教授によると、朝コーヒーを飲んでシャキッとした気になるのは、夜の間に失われたカフェインを補充し、カフェイン禁断症状を緩和するだけなのだそう。

なんでも、起きている間にたくさん放出されるアデノシンという物質が寝ている間は少なくなり、朝起きたときにコーヒーを飲むことによってカフェインがアデノシンの役目を果たすため、目が覚めたように感じるだけなのだとか。ということは、全く目が覚めないというわけでなく、一時的な目覚めしか引き起こさないということになるのだ。

しかし、そのためにカフェインが切れた瞬間、体は一から目覚める行程をやり直さなければならず、ここでカフェインを摂取してしまうと悪循環に陥ることになる。うーん、これがカフェイン中毒の実態なのかも。

ロジャース教授は「血圧を上昇させたり、心臓や血管の病気になりやすいが、パーキンソン病に有効な可能性があるなど、カフェインは有害なばかりではない」としたうえで、「現代社会において(カフェインが含まれている)お茶やコーヒーは生活の一部になっている。重大な病気を抱えているのでなければ、カフェインを排除するよりも、バランスを取って楽しくカフェインと付き合うことのほうが大事」としているのだ。

ティータイムやコーヒーブレイクは、息抜きとして重要な時間。カフェインの一時的な目覚まし効果に頼ることなく、しっかり睡眠を取ったうえでゆったりと飲む分には問題なさそうなのだ。

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