ニューヨークの「CBGB」やロンドンの「ハマースミス・パレス」など、海外の有名なライブハウスの閉鎖が相次いでいる。CBGBはラスベガスに移転作業中だけど、ニューヨークは閉鎖。移転とは言え、ラモーンズやパティ・スミスらだけでなく、ブルーハーツなど日本人ミュージシャンも多数出演したことのあるステージがなくなるのはちょっと悲しいのだ。

そんな中、日本でも、「新宿ルイード」を引き継いだ東京・原宿の「原宿ルイード」が3月4日に閉店する。再び新宿にオープンした新店舗「新宿ルイードK4」をはじめとした系列店に受け継がれるとはいえ、初代新宿ルイード閉店時に比べて周囲の反応は冷ややか。“ポップの殿堂”の後継者にしてはかなりさみしい幕引きとなっているようなのだ。

ミュージシャンにとって憧れだった新宿ルイードが原宿へと移転したのは、1990年。かつての勢いは失っていたけど、それでもシャ乱Qや山崎まさよし、平井堅らが下積み時代にステージを経験するなど、多くのミュージシャンを輩出してきたのだ。

今回の閉店は入居ビルの賃貸借契約が切れるため。ルイード自体も新宿、渋谷、江古田に系列店を持っているように、同形態のライブハウスは都内に100軒以上もある状態。特定店舗に対する想い入れが、ファンも出演者も薄くなっているのかもしれない。

「代官山UNIT」や恵比寿に移転した「リキッドルーム」などキレイなライブハウスもいいけれど、原宿ルイードのような味のあるところが消えるのはちょっと残念。公式発表では、I-luluやおしゃれ泥棒らが出演する「BlackBirdBrain Vol.11」が行われる3月4日に閉店なのだけど、3月5〜11日にはさまざまなミュージシャンが出演するアンコール公演が実施されるので（6日は休業日）、思い入れのある方はぜひ。