ホンダF1が環境テーマの新デザイン発表、スポンサーロゴ廃止に。

2007/02/27 14:59 Written by コジマ

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3月に開幕するF1の世界選手権に向けて、各チームとも次々に新車が発表されている。今年の注目は、なんといってもF1界最大のスポンサーであるたばこ企業のロゴが姿を消すこと。以前から欧州で開催される大会ではたばこ企業のロゴを隠していたのだけど、今季から全グランプリでロゴ露出が禁止。それに合わせてたばこ企業が次々に撤退しているのだ。

例えば、チャンピオンチームであるルノーはJTの「マイルドセブン」カラーからオレンジに黄色、紺という全然違うチームのようになったし、イメージカラーがフィリップ・モリスの「マールボロ」と一緒だったフェラーリもリアウィング部分の赤い面積が増えたのだ。フィリップ・モリスはフェラーリとの契約を2011年まで延長したようだけど。

こうした中、ブリティッシュ・アメリカン・タバコの「ラッキーストライク」がメインスポンサーだったホンダ・レーシング・F1チームの車体カラーがどうなるのかが注目されていた。1月の新車発表ではいままでのカラーリングにホンダのロゴが入っているだけだったのだけど、今回発表された車体は、度肝を抜くようなデザインが施されていたのだ。

まず、カラーリングは地球そのもの。発表以前から「地球環境を意識したデザインになる」「『Google Earth』の画像を使用する」なんてウワサが飛び交っていたのだけど、マシン全体を覆うなんて考えてもみなかったのだ。

もう1つ目を引くのが、車体に施されているロゴ。ノーズ部分のホンダの「H」マークと、フロントウィング付け根にあるブリヂストンの「B」マーク、そしてリアウィングにある「myearthdream.com」の文字以外、スポンサー・ロゴが一切排除されているのだ。

問題なのは、これでどうやってスポンサー料を稼ぐのかということ。どうやら、スポンサーにはマシンの画像を製品や会社案内などに使用できる権利を与えるようなのだ。それだけでなく、マシンの外観を60万に分割して1部分1ポンド(約200円)で販売、マシンの画像を表示させたサイト「myearthdream.com」で購入した部分をクリックすると、購入者が指定したメッセージが表示されるようになるのだそう。スポンサー料の一部や外観部分の販売収益は環境保護団体に寄付するらしい。

これならF1を統括する国際自動車連盟(FIA)の方針である「F1も社会的に役立つ技術開発を」にも合致しているし、ホンダの企業イメージもアップする。上記のような条件で果たしてどれだけのスポンサーが付くのかと思ったら、これまでの企業に加えて、ユニバーサル・ミュージックやペプシコ、IBMなど10社と新たに契約したようなのだ。また、正式発表されていないながら、マシンに施された“地球”がGoogle Earthのものだとすれば、メインスポンサーをすでに獲得していることになる。

このマシンがサーキットでどのように見えるか、3月18日のオーストラリア・グランプリで明らかになるのだ。ちなみに、ドライバーが着用するレーシングスーツにはスポンサーロゴがいままでどおり入るみたい。

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