餃子消費額日本一は静岡・浜松、1世帯2万円弱で宇都宮の4倍。

2007/02/20 22:55 Written by コジマ

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家庭料理として、中華料理やラーメン店の定番メニューとして日本に広く浸透している餃子。基本の焼き餃子も中国で一般的な水餃子も、そして点心でよくある蒸し餃子もおいしく、週に1度は必ず食べるという餃子好きも多いのではないだろうか。最近は棒餃子やホワイト餃子などが人気だけど、餃子で真っ先に浮かんでくるのが「宇都宮餃子」。宇都宮市の観光を支えている名物なのだ。

宇都宮餃子は、太平洋戦争当時に宇都宮市出身の陸軍兵が多く満州に派兵されたことから広まり、現在では「餃子の街」というイメージが定着。JR宇都宮駅前に餃子像があり、市内には餃子専門店が約80軒、餃子を目当てに宇都宮市を訪れる人も少なくないほどの人気っぷりなのだ。

ところが、「餃子日本一」の座を宇都宮市が明け渡すことになったようなのだ。代わって王座に就いたのは、静岡県の浜松市。同県では静岡市も“隠れ餃子の街”として常に餃子消費額日本一を宇都宮市と争っていたのだけど、浜松市も専門店が多いので有名。宇都宮市と同じ約80軒あるのだそう。19日に浜松市が発表したところによると、年間消費額が1世帯あたり1万9403円。宇都宮市(4710円)の4倍以上にもなるのだ。

浜松市の名物である「浜松餃子」の特徴は、野菜の割合の多さとキャベツの甘さ、放射状の盛り付け、皿の真ん中に添えられた箸休めのゆでモヤシなど。放射状に丸く並べるのは屋台でフライパンを使って焼いていたことから来ているそうで、モヤシはポカンと空いた中心部を埋めるためにサービスで乗せたことが始まりだったそうなのだ。

さて、ここで疑問が生じてくる。これまで宇都宮市と静岡市で争っていた王座がなぜ突如登場した浜松市に奪われたのかということと、宇都宮市の4倍にものぼる消費が1年で突然伸びたのか、ということ。これは、消費額の算出方法が総務省の家計調査に基づいていたためなのだ。同調査は、県庁所在地と政令指定都市に限られており、浜松市は今年4月1日に政令指定都市になる予定なのだけど、これまで対象外だった。

このため、今回は浜松市が独自に調査を行い、1世帯あたり1万9403円という数字をはじき出した。独自調査なので宇都宮市も反論しそうだけど、この数字が正しいかは次回の家計調査で明らかになるのだ。

ちなみに、ぼくの周りにいる浜松市付近出身者に浜松餃子について聞いたところ、「えー、知らない」「食べたことない」「専門店があるのは知ってる」なんて意見が聞かれた。うーん、まずは県民や帰省する出身者の認知度を上げたほうが良さそうなのだ。ぼくは、地元近くにある「亀戸餃子」(店舗名)をそれほど愛せないのだけど……。

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