家庭用コンセントでらくらく充電、電気自動車「ジラソーレ」発売。

2007/01/26 23:57 Written by コジマ

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大排気量エンジンから低燃費、低公害へとシフトしている自動車業界。先日開催された米デトロイトモーターショーでも各国のメーカーはこぞってハイブリッドカーを出品し、ハリウッドスターの間では高級車と同様のステイタス・カーになるなど、消費者の意識も変わってきているのだ。

そのハイブリッドカーよりもさらに環境にやさしいのが電気自動車。電気を使うので間接的に環境破壊や資源の消費をしてしまうのだけど、ガソリン車と比べてその程度は飛躍的に低いのだ。しかし、電気自動車は最高速度、加速性能、航続距離などとともに、充電時間や方法、車体価格などが普及への障害になっており、ハイブリッドカーと比べて実用性が低いといわれてきた。

こうした中、家庭用コンセントで充電できる画期的な電気自動車「ジラソーレ」が発売された。電気自動車というと、2004年に製造中止となったタカラの実写版チョロQ「Q-CAR」やタケオカ自動車の「ミリュー」を思い浮かべてしまうのだけど、「ジラソーレ」は2人乗りで、「Q-CAR」(「Qi」)のサイズ2200×1100×1470ミリメートル(全長×全幅×全高)に比べて、2345×1260×1510ミリメートル(同)とちょっと大きめ。350リットル入るトランクもあるので、買い物にも使えちゃうのだ。

とはいえ、通常のクルマと比べて格段に小さいのはたしか。イタリアのスタートラブ社と共同で開発したオートイーブイの公式サイトで「ジラソーレ」の動画が見られるのだけど、フォードの小型車「Ka」とすれ違っているところを見るとその小ささが一目瞭然なのだ。

値段は260万4000円。「Qi」の129万円や「ミリューR」の86万6000円、「MC-1EV」(光岡自動車)の63万5250円と比べてかなり高く感じてしまうのだ。しかし、「ジラソーレ」の性能はこれらの電気自動車に比べて格段に高まっており、搭載されているリチウムイオンバッテリーは、5〜6時間の充電で120キロメートルを走ることが可能(時速40キロメートルで走行した場合)。最高速度は時速65キロメートルと低いものの、停止状態から時速40キロメートルへの到達時間が3.1秒と、2リットルクラスのガソリン車と同レベルであることが特徴なのだ。「Qi」が8時間の充電で最大航続距離80キロメートル(時速30キロメートルで走行した場合)、最高速度が時速30キロメートルなので、「ジラソーレ」がいかに優れているか分かるのだ。

また、リチウムイオンバッテリーは発火事故が問題になっていたのだけど、発火の原因となっていたコバルトを酸化鉄に替えて安全性を高めているのだそう。

日本自動車研究所の「クリーンエネルギー自動車」の対象車種となっているので、最大で77万円の補助金が給付されるし、環境への配慮も魅力的。2台目、3台目の買い物用としては最適なクルマかも。試乗してみたいなあ。

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