サッカーが国民的スポーツとして日本における野球以上に人気のある英国でも、世界に誇るスター選手といえば、元イングランド代表主将でスペイン1部リーグのレアル・マドリードに所属するデビッド・ベッカム選手。そんなベッカム選手が、米メジャー・リーグ・サッカー（MLS）のロサンゼルス・ギャラクシーに松坂大輔投手もびっくりの5年総額2億5000万ドル（約300億円）でスペイン・リーグの今季終了（8月）とともに移籍することが1月12日にニュースに発表されたのだ。

この移籍についてRマドリードのラモン・カルデロン会長やファビオ・カペロ監督は怒り心頭のようで、イタリア1部リーグのACミランやMLSのニューヨーク・レッドブルズへの移籍がウワサされているロナウド選手とともに、残りの契約期間は試合に起用しないことを発言する（のちに起用する可能性はあると発表）など、ゴタゴタしているようなのだ。

MLSは4月に開幕するので、Rマドリードで起用されないならばギャラクシーは早くベッカム選手が欲しいところ。アメリカンフットボールやバスケットボール、野球、アイスホッケーの4大プロスポーツに押されつつも地道に活動してきたMLS全体にとっても、世界的なスター選手の移籍に大きな期待を寄せているようなのだ。

そんななか、ギャラクシーが仰天プランを発表した。なんと、公開入団テストを実施するというのだ。MLSでは通常、新人は年1回行われるドラフトで獲得するため、今回の入団テストは異例のこと。しかも、応募資格は「テストに参加可能な18歳以上の男性」というだけで、年齢の上限もなければ経験・実績・国籍も不問。プロ選手じゃなくても来季からベッカム選手のチームメイトになれちゃうのだから、世界初の試みといってもよいかもしれないのだ。

テストは2月10日にホームグランドであるホーム・デポ・センター（カリフォルニア州カーソン）で行われ、同日の一次選考に合格すると翌11日の二次選考に進むことができるのだ。参加費用は130ドル（約1万5600円）。応募方法は、クラブの公式サイトに氏名や国籍・住所、年齢、身長、体重といった個人情報から、希望ポジションと利き足、プレー経験、負傷歴などを記入するだけ。締め切りは2月2日の午後3時（日本時間3日午前8時）だけど、公式サイトには「先着順で枠（募集人数）は少ないので急いで！」とあるので、受験したい人は早めのご応募を。ちなみに、ギャラクシーの昨季最低年俸は1万1000ドル（約133万円）とのこと。

MSLには前例がないものの、米プロアメリカンフットボール（NFL）では30歳で公開入団テストに合格してスターになった選手もいるようなので、ベッカム選手と同じ年であるぼくの同級生たちにも可能性はある。アマチュアサッカーの腕（足？）自慢たちは、ぜひ挑戦して欲しいのだ。