2006年の「秋ドラマ」が終了、視聴率トップに輝いたのは?

2006/12/27 19:28 Written by コ○助

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10月からスタートした各局の「秋ドラマ」、皆さんはしっかりと見たなりか? イベント多発によって全体的に視聴率が下がる夏に比べると、在宅率の上昇によって視聴率が見込める「秋ドラマ」には、各局とも力を入れたラインアップで臨むのが通例なりよ。今年の「秋ドラマ」も前評判の高い作品や、話題の作品が並ぶ賑やかな布陣だったなりね。

そんな「秋ドラマ」も、26日に「役者魂!」(フジテレビ系)が最終回を迎え、すべてのドラマの放送が終了。「秋ドラマ」の視聴率が出揃ったなりね。どのような結果となったのか、まずは「秋ドラマ」の視聴率ランキングをまとめておくなり。

◎2006年 秋ドラマ 視聴率ランキング(ビデオリサーチ調べ、平均値)
1位 22.1% 「Dr.コトー診療所2006」(フジテレビ系 木曜22時)
2位 18.8% 「のだめカンタービレ」(フジテレビ系 月曜21時)
3位 18.6% 「14才の母」(日本テレビ系 水曜22時)
4位 18.3% 「僕の歩く道」(フジテレビ系 火曜22時)
5位 13.5% 「おみやさん」(テレビ朝日系 木曜20時)
6位 13.3% 「セーラー服と機関銃」(TBS系 金曜22時)
7位 11.9% 「家族〜妻の不在・夫の存在〜」(テレビ朝日系 金曜21時)
8位 11.6% 「たったひとつの恋」(日本テレビ系 土曜21時)
9位  9.6% 「役者魂!」(フジテレビ系 火曜21時)
10位 8.7% 「鉄板少女アカネ!!」(TBS系 日曜21時)
11位 8.3% 「笑える恋はしたくない」(TBS系 金曜22時)※
12位 8.2% 「嫌われ松子の一生」(TBS系 木曜22時)
13位 8.1% 「だめんず・うぉ〜か〜」(テレビ朝日系 木曜21時)
14位 7.2% 「アンナさんのおまめ」(テレビ朝日系 金曜23時15分)
※「笑える恋はしたくない」は「セーラー服と機関銃」終了後に同枠で放送。

トップに輝いたのは、前作の出来の良さから前評判の高かった「Dr.コトー診療所2006」だったなり。初回に23.2%の好スタートを切ってからは、第6回を除いて20%を割ることもなく、最終回には25.9%の高視聴率を記録したほど。最初から最後まで安定した視聴率の推移だったなりね。ちなみに平均視聴率が20%を超えるドラマは、「冬ドラマ」(2006年1〜3月期)で放送された「西遊記」(フジテレビ系。22.8%)以来、今年は2作品目。主演の吉岡秀隆をはじめ、柴咲コウ、時任三郎、大塚寧々、蒼井優、泉谷しげる、筧利夫といった豪華キャストによる熱い人間ドラマは見応えがあったなりよ。原作はまだ「ヤングサンデー」に連載中なので、今後も第3弾、第4弾と、続編の登場を期待しても良さそうなりね。

2位には人気マンガをドラマ化した「のだめカンタービレ」。当初は「上野樹里はまだ月9の主演は厳しいのでは?」との見方もあったなりが、始まってみると、これがどうしてなかなか。原作の「野田恵(のだめ)」の雰囲気を見事に再現し、原作ファンからも愛され、原作を知らないファンからも愛されと、視聴者から不満の声がほとんど聞こえて来なかった稀有な作品になったなりよ。このドラマのヒットによって原作本は「大人買い」する人が続出、「のだめ」を冠につけたクラシックCDが飛ぶように売れるなど、世間にクラシックブームを巻き起こす原動力となったなりね。

3位には、いわゆる「確変」を起こした「14才の母」。放送された日本テレビの水曜22時枠は、過去の作品が視聴率的に苦しんでいる負の伝統枠。今年は「神はサイコロを振らない」が9.6%、「プリマダム」が11.2%、「CAとお呼びっ!」が9.5%と、完全に「負け枠」になっていたなりよ。でも、「14才の母」は衝撃的な題材が世間の注目を集め、見事に「月9」並みの18.6%をゲット。最終回では22.4%を記録しているなり。

僅差で「14才の母」に及ばなかった「僕の歩く道」も、ハイレベルな「秋ドラマ」を演出した作品のひとつ。脚本の橋部敦子と草なぎ剛による「僕の生きる道」や「僕と彼女と彼女の生きる道」に続く、「僕の〜」シリーズ第3弾ということで、こちらも放送前から高視聴率が期待されていたなりね。自閉症の男性の、自立への物語というややありがちなストーリーではあったなりが、カメラワークや音楽の使い方が独特で、ほかのドラマにはない異質の質感を創り出していたなりよ。

不発組を見ておくと。最も期待に反してしまったのは「愛していると言ってくれ」や「ビューティフルライフ」「ロングバケーション」「空から降る一億の星」など、90年代にヒット作を連発してきた北川悦吏子が脚本を担当した「たったひとつの恋」。「金持ちと貧乏人の恋」という、使い古された設定やセリフが祟ったか、はたまた亀梨和也と綾瀬はるかにはまだ主演の力量が足りていなかったか。少なくとも、かつての北川悦吏子作品のような「キレ」は感じられない作品だったなりよ。

全体を眺めると、「秋ドラマ」はTBSの惨敗が目立ったクールだったなり。特に力を入れていた「セーラー服と機関銃」は初回こそ17.3%を記録したなりが、一時は一桁台に視聴率が落ちたほどの急墜ぶり。「Dr.コトー診療所2006」の裏枠だった「嫌われ松子の一生」が低視聴率なのは同情の余地があるとはいえ、TBS伝統の日曜21時枠で放送された「鉄板少女アカネ!!」は内容的にも、視聴率的にも惨敗だったなりね。最近のTBSはドラマの制作力が落ちているとも言われているなりが、来年はもう少しドラマファンを楽しませて欲しいものなり。

皆さんは2006年の「秋ドラマ」、どの作品が心に残ったなりか?

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