かつてはパ・リーグの「顔」として活躍、「日本を代表するスラッガー」として人気もあったオリックスの中村紀洋内野手。その人気がピークだった2000年前後にはシドニー五輪に出場、パ・リーグの日本人最高年俸選手(当時)となり、日清食品の「どん兵衛」やアサヒビールの「スーパードライ」のCMにも出演していたなりよね。成績のほうも順調で、2001年には自己最高の成績となる打率.320、46本塁打、132打点をマーク。まさにスター街道まっしぐらだったなりよ。
でも、2002年オフにFA権を行使した際のメッツとの「ドタキャン騒動」や、その後に移籍したドジャースでの度重なる不満吐露がマイナスイメージを植え付け、今ではすっかり人気が凋落。成績も近年は下降線をたどっており、昨年のドジャースでは17試合に出場し、打率.128(39打数5安打)、0本塁打、3打点。今年のオリックスでは85試合に出場し、打率.232、12本塁打、45打点と低迷、選手生命の崖っぷちに立たされていると言っても過言ではないなりね。
そんな状況の中、12日に球団との来季契約交渉が行われたなりよ。この交渉の席では具体的な金額の提示はなく、シーズン中のケガが公傷か否かについて話し合われたなりが、球団の見解は「公傷は認めない」の一点張り。また、先立って行われていた下交渉の段階で年俸2億円から1億2000万円ダウンの8000万円の提示を受けていたようで、こうした球団の対応に中村選手は相当な衝撃と失望感を覚えたそうなり。交渉後の会見では「言葉が出てこない。ショックの一言」と、その心情をストレートに表現したなりよ。
球団の対応についてファンの反応はさまざまなりが、圧倒的に目立つのは「この成績では8000万円でももらいすぎ(=2億円は絶対にありえない)」という厳しい批判。中村選手は33歳という年齢もあり、これ以上の上がり目があるとは感じていないファンが多いため、年俸と成績のアンバランスさに不満の声が漏れているなりね。年俸ダウンを良しとせず、頑なに公傷を要求する(※公傷が認められると、本人に過失がないことになるため、大幅減俸にはならない)中村選手に対して、あまり好印象は抱くことができずにいるようなりよ。
こうした中村選手への批判に拍車をかけてしまったのが、中村選手の妻・浩子さんが自身のブログに掲載した「援護射撃」。選手の契約交渉に関して妻が公の場で発言をするケースは珍しい上に、その内容も感情的な書き方だったことから、反発を生んでしまったなりね。どのような内容が書かれていたのかを見ておくと。
「結果が全てのプロの世界 実際それだけだと言われる事もありますが 結果って数字のみでしょうか?」
「手首は絶好調です。【ゴルフの飛距離でわかります。】来年が楽しみでしかたありません。ただ・・・ノリの心にポカンと穴が空いているのは事実」
「後は代理人に任せます。凄く野球が好きな方です。【明日の新聞に何って書かれているのか・・・また悪者?? 何か悪い事してきたかなぁ〜 真っ正直に生きたら駄目なのかなぁ〜 上手く上手〜くすり抜けたら 良い子になるんかなぁ〜??? 私達には 無理だな!!】」
※【】部分は批判殺到後に削除された部分
特に最後の部分。この部分だけなぜこのような書き方にしていたのかは理解に苦しむなりが、冷静に読んでみても、決して気持ちの良い文章ではないなりよね……。
デイリースポーツでは、オリックスも中村選手も双方が譲歩するつもりはなく、このまま行くと交渉が決裂、退団やトレードも選択肢に入ってくると指摘しているなり。この問題、着地点を見つけることができるのかどうか。しばらく注目しておく必要がありそうなりね。